【ゴールデンカムイ】兵器な彼女【尾形百之助】 (ページ27)

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27話。ページ27

Aside

｢見ろ！コタンがあるぞ！樺戸までもう少しだが、少し休ませてもらおう｣

朝起きて、アシㇼパさんを先頭に山を歩いていたが村があったのでお邪魔させてもらうことになった。

｢ここにもアシㇼパさんの親戚がいるの？｣

｢いや、ここにはいない。｣

なんとなく村を見てみると、熊がギチギチに入った檻を見つけた。

『アシㇼパさん、あれ、なんですか？』

私が指をさした方を見たアシㇼパさんと杉元は、ぎょっとする。

｢いつからあのままなんだ...？｣

あれ、大丈夫なのかな。あんなに大きかったら熊が檻を破って出てきちゃいそうだ。

不思議に思っていると、家から男が出てきて私たちを見てから家に戻った。

｢？...お嬢ちゃん、あの人帰っちゃったぞ｣

｢あれは私たちのことを見てから、家の持ち主に客が来たことを報告しているんだ。これから掃除が始まる。｣

しばらくして、中に入れてもらう。

あれ...なんかへんな空気...
あのアイヌの奥さん、微妙な感じ顔してる...やっぱり和人が来るのが嫌だったのかしら...

ていうか、アシㇼパさん、頭の布あて取らなくていいのかな？そういう作法があるって聞いてたけど...

なんだ？何かおかしい。なんとなくだけど嫌な予感がする。

『尾形上等兵...』

耳打ちすると、振り向いて耳を寄せてきた。

『なんか変...なんかおかしくないですか？』

｢そうか？.....いや、でもお前の勘は結構当たるからな。特に、悪い方は。｣

『どういうことですか...』

｢俺は褒めてるんだよ。悪い方が当たるってことは、対策できるってことだろ？...そうだな、少し用心しといた方がいいかもしれん。｣

家主に座らせてもらう。
アシㇼパさんも、何かを観察しているようだった。

｢...オソマいってくる！｣

｢ええ～アシㇼパさん、後じゃだめなのォ～？｣

アシㇼパさんは杉元さんの声を無視して外に行ってしまった。

でも今ので確信した。アシㇼパさんは、わざと行儀悪くしている。それで誰かが注意するか見ていたんだ。

ってことは、やっぱりここの人達はアイヌ人じゃない。