提案 ページ21
「結局白星無しかぁ……」
「良いとこまで行ったんだけどなー」
13:12と俺らがブレイクした所で木兎が調子を上げてきやがって、そっからはもうなし崩し。サラッと逆転されていつの間にか終わってた。
「最後ダッシュ一本行くぞー」
大地の合図で一斉に走り出す。…………が、俺はコケた。
「うおぉっ！大丈夫っすか叶多さん！？」
顔面強打。ダッセェ……
『……っだぁクソっ！！オ"ラァっ！』
地面を叩いて立ち上がり、ヤケクソになって走った。坂を登りきった所で再び倒れた。うつ伏せで、目の前に草がある状態。……夕方なのにまだ暑い。あ〜動きたくねぇ……
「スタミタ、つけないとな」
『……わーってらぁ』
「ほら行くぞ」
差し出された大地の手を掴み、重い足取りで中に入った。
食堂で飯を食った後、部屋に戻って風呂の支度。
……言ってみるか。
『スガ、飛雄』
「どした？」
『今日の最後、俺が飛雄に上げたやつあったろ』
「バックアタックですか」
『そうそれ』
飛雄はピンと来たようたが、スガは違った。
「それがどうかしたのか？」
『……あん時、俺以外の全員が攻撃に入ってたよな。……あれ、
シンクロ攻撃……に、似てると思ってよ』
「シンクロ……？」
「前の遠征で森然がやってたやつっすね」
「！あ〜……あの誰が来るか分かんないやつか！」
『もちろんタイミングは全く揃ってねぇし、多分アイツらも無意識だった。……でも、あれが武器になんなら……作ってもいいんじゃねぇかな』
実際あれのおかげでブロックが撒けるんだし、シンクロがものになりゃあ翔陽の囮もレベルアップする。飛雄の選択肢も増える。
「なるほどなぁ……確かになんか違うとは思ったんだよ。
分かった、とりあえず後で大地と烏養さんに話に行こう」
「攻撃手段が増えるならやってもいいと思います」
飛雄はそう言うと、俺をじっと見つめて黙った。
『なんだよ』
「いや……前みたいになったなって思いました」
「前？」
「……北一でもよく意見出してました。その時は及川さんも話は聞くみたいで」
『んな事まだ覚えてたんかよ……』
「へぇ〜……ま、自分から言ってくれんのは嬉しいべ。ありがとな！」
『！……別に、思ったこと言っただけだ』
真っ直ぐに礼を言われたのが少しむず痒く、逃げるように部屋を出て早足で風呂場に向かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 249人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すみた先生(プロフ) - ぁさん» ありがとうございます！次から続編に移行しますので、そこでも頑張ります！更新遅いですが、出来れば読んで行ってください！ (2022年1月28日 17時) (
レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
ぁ - 更新頑張ってください！ (2022年1月28日 0時) (レス) id: 4b3179590f (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - 千椛さん» ありがとうございます！なるべく早く更新します！！待たせてしまい申し訳ありません！ (2021年10月21日 21時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
千椛(プロフ) - 更新待ってます！ (2021年10月21日 6時) (レス) @page31 id: 23dec5609f (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - 青丹色さん» ありがとうございますっ！クオリティ落ちないように頑張ります！ (2021年8月18日 8時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：すみた先生 | 作成日時：2021年8月6日 23時
