5人目 3【avntis】

.エイジ ページ30

どこかで鐘がなって、らしくない言葉が浮かぶ。
隣を歩くのは、勇気を出して誘ったA。幼馴染だからこそ、クリスマスでも一緒にいれるんだと思う。


「今年もお互い恋人できなかったね」

エ「虚しいこと思い出させんなよ」

「なんかこの会話毎年してる気がする。何回目？(笑)」


口元に手を当て笑う姿が可愛い。
はしゃぐ恋人たちを見て、羨ましいなあなんて思ってしまう。


エ「手寒い？」


手を息で温めるAは、「ばれた？」とまた小さく笑った。
クリスマスくらいは手くらい繋ぎたい。
目も合わせず半ば強引にAの手を取る。
..あーきっと驚いた顔してんだろーな。恥ずかしくて見れないけど。


「えいちゃん、手、」

エ「寒い時は甘えなよ」

「..ふふ、えいちゃんの手も冷たいけどね？」

エ「バカ」


クリスマスくらいは繋いだってバチは当たらないはず。全世界のAを好きな男たち、ごめんな。


「ご飯も食べたしそろそろ帰ろっか」


なんでこいつはいま一番聞きたくないワードを出すんだろ。鈍感にも程がある。

理由がなきゃ一緒にいれない関係が嫌だ。付き合えば、理由がなくても一緒にいれるのに。


....じゃあ今からなれば？


エ「A」

「ん？」

エ「あのさ、」


出来れば横にいて欲しくてどこにも行って欲しくなくて、俺の事だけを考えていてほしい。あー、でもこんなこと伝えたらカッコ悪い。長くなるだけだから、結局言いたいことは


エ「Aが好きだよ」


恥ずかしさよりもAの言葉への期待が高まる。
少しの可能性にかけてみよう。


［クリスマスソング/back number］


____________

ツ「手！！！手繋いでました！！」

そ「反則です！！」

リ「そりゃキュンキュンするわ！」

エ「いいじゃん手くらい。いつも繋いでるs..「ああああ！！！それはダメ！誤解生むでしょバカあ！」

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