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No.123 ページ23

――我に返ったら、

何でこんなことしたんだろうと自分が分からない。


……念のため向井とのことを尋ねた俺に木ノ下さんは黙ったままだった。


でも、無言は肯定。


そう、と小さく俺は呟く。

――さらに、苛立ちは増す。


とめようと思っても、とまらないほどに。


何かが、許せなかった。


「……もう、面倒だ」


こんな理解できないことなんて、

――いらない。



――目黒くんがまさか

木ノ下さんを好きになるなんて――


なぜか川波さんの言ったことを思い出して、


……それでも、とまらなかった。



「関わらないで」

――そう言った俺に、

木ノ下さんは黙ったまま俺を見つめた。



――涙ひとつ、流すことなく。


そのことに、本当は驚いていたんだ。



きっと泣くだろうと思ってたから。


……いや、泣かせようと思ったわけじゃないけど。


……動揺、したんだ。



――そして、それはあのときも。


川波さんが余計なことを言わないように、

俺は二人を関わらせたくなかった。



なのに、

木ノ下さんが川波さんがいた方向に向かっていって、


仕方なく俺が木ノ下さんを実験室に連れ込んだとき。

……もちろん俺は、

木ノ下さんが言おうとしたことを分かってた。



……きゅっと口を結んで、

飲み込んだその言葉を。


――痛いほど、理解していた。


そう、とても胸が痛かった――。



振ったら、泣くと思ったのに。


木ノ下さんは、

そんな様子を微塵も見せずに笑ったんだ。



――胸がつまったのは、俺の方で。


……また、鋭く胸が痛んだ。

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作者名:いちご | 作成日時:2020年2月15日 18時

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