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No.86 ページ36
〜Yourside〜
――目黒くん。
私、目黒くんが好き。
悲しそうな表情で、目黒くんは答える。
……ごめん、木ノ下さん。
俺は――。
――目が覚めた。
なんて目覚めの悪い朝だろうかと苦笑する。
「……ごめん、か」
まるで現実みたいだ。
あまりにもリアルだった。
――面倒だ、なんて、
そんなことを言われたからこんな嫌な夢を見たのだろうか。
目黒くんはあのとき、
苦しそうな表情で関わらないで、と言った。
……急にキスされたけど
あれは八つ当たりのようなものだったんだろうか。
苦しそうだったけれど、
何かに苛立っているようだったし。
向井くんと何かあったとか……？
そこまで考えて、
向井くんのことを思い出した。
………苦しい。
どんな顔をして、彼に会えばいいんだろう。
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作者名：いちご | 作成日時：2020年2月11日 11時
