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第18話 ページ19





ツムルside



彼を初めて見たのは、多分数秒くらいだ。

昨日の早朝、珍しく通勤時間に余裕を持って悪魔学校(バビルス)に行けそうで、上機嫌に鼻歌を歌いながら教師寮の廊下を歩いていた時だった。






_____見たことのない容姿をし、






_____見たことのない色(・・・・・・・・)をした、



悪魔とすれ違ったのは。






「………え?」





初めこそシャツしか身につけていないそれに目が行ったものの、次の瞬間には言葉に詰まった。


見たことのない悪魔に、無意識に色を見てしまったらしい。

彼の色が、どこまでも黒く、奈落のような色だったのだ。
こちらが吸い込まれてしまいそうなほどに真っ黒な。




  バリンッ!




廊下の窓を割った時もどこか他人事のような感覚で、彼が窓から逃走し見えなくなるまで、俺はその色に視線を縫い付けられていた。


きっとその色のせいだ、
彼の性別を判断できなかったのは。


可愛かったし。顔良かったし。



 でもなんだったんだろうなあ、あの黒い色………







 ………………………、



 …………今度、ちゃんと本人に性別訊いてみるか






××××××







Noside





『見たことある天井……』





室内を見回しながらそんな独り言を零して、Aはベッドに軽く腰掛けた。





「そりゃそうだ」





僕の部屋で寝かせていたんだもの、エイトは当然のようにそう言って脱いだ教師服をハンガーにかける。

その言葉にAの指が僅かだがピクリと動き、視線もその悪魔へと移った。





『侵入者なのに、ですか』





「だってあの時倒れたキミ、泥だらけだったし?」





ああ、道理で起きた時に身体が綺麗だったのか、とAは自分の手足を見つめて伸ばしたり曲げたりする。

勝手に風呂へ入れたことで変態だなんだなどと言われると思っていたのか、エイトは あれ?、と無意識に声を零した。





「意外と動じないのね、Aくんって」





『それ、ダリ先生にも言われました』





Aが生徒指導の時にダリに言われた言葉を想起する一方で、生徒の口から上司の名が出て、今度はエイトが反応を示すように、ハンガーを壁に掛けかけた手が一瞬だけ止まった。





『……別に、寝ている間に勝手に身体を洗われるぐらいボクは気にしませんよ』





「……………それは、






君に……………………………性別がない(・・・・・)から?」



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紫咄(プロフ) - もこさん» コメントありがとうございます!全員推し分かります!皆が皆良いキャラでいくら書いても書き足りないくらいです笑これからも更新頑張ります! (6月7日 19時) (レス) id: a9de1191b0 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 初コメ失礼します!私愛され大好物なので嬉しいです!魔入りました入間くんのキャラ全員推しなので嬉しいです!更新頑張ってください! (6月7日 19時) (レス) @page5 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - ガイさん» ありがとうございます!頑張って執筆しますのでまた読みに来てくれると嬉しいです! (4月30日 14時) (レス) id: a9de1191b0 (このIDを非表示/違反報告)
ガイ - 面白かった。←いつもは、こんなキャラじゃありません!!(*/□\*)かぁ〜// (4月30日 14時) (レス) id: 5793000cce (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます!とても励みになります!これからも頑張って執筆していきますので読んでいただけると嬉しいです。 (2023年4月7日 23時) (レス) id: a9de1191b0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫咄 | 作成日時:2023年1月1日 23時

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