第七章 ページ18
樹
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樹「…っなにボーとしてんだ！戦えよ馬鹿っ…！」
北斗「…！！あ、すまん、」
樹「…らしくねぇけど、集中しろよ！これ以上被害出したくねぇんだよ」
北斗「…あ、ああ」
康二『あんたら…随分ええ力しとるやんっ、ぐふっ、』
黒くドロっとしたものを吐き捨て、回復が遅くなった目の前の康二とやら
片目は潰れていて、術も弱まっているであろう。
康二『なぁ、鬼にならへん？あんたらの力なら…
鬼になり不死身を手に入れれば…この世の全てを手に入れられるかもしれんで？』
北斗「……」
樹「…この世の全て、」
北斗「…なるほど、貴様らがやろうとしてることはこの時代を仕切ることか」
康二『ｹﾞﾎｯ､…ああっそや、』
北斗「…考えが甘い。いずれこの時代を仕切るのはお前ではない。汚らわしい太陽が眠っている間しか活動出来ない者らに何ができるというのだ」
康二『汚らわしい…？』
北斗「肉体だけではない。考え方ややること全てがイカれている鬼に時代を仕切るなんて何千年かかることやら」
康二『やからアンタら鬼に誘っとんねん「黙れっ」』
樹「…北斗？」
北斗「人間は始まりがあり終わりがある。それは当然の事だ。その尊く儚い命を限られた中で使う。それが我々人間だ。華のように美しく最後には枯れ…終わりがあるからこそ成り立っているものがある！」
樹「…命のタイムリミットなんてわかんねぇんだよ。明日終わるか、今日終わるかもしれねぇ
だからこそ1日1日を大切にいきるんだよ」
康二『…命が欲しくないのか？』
北斗「不死身などこの世の誰もが望んでいる事だ。要らないわけがない。」
康二『なら…！』
北斗「それと鬼になるのとはまた別。それとも…賢者の石でもあるのか？」
北斗「かつて5人の勇者達が残した賢者の石でその鬼になったというのか？」
康二『ちがう…そんなちゃう、』
北斗「…その潰れた片目。回復の遅くなった体。もう回復力は残ってないと言うことだな」
康二『…！』
北斗「生まれ変わった時、幸せになれることを願う。」
そういうと北斗はゆっくりと刀を構えた。
康二『嫌やっ、死にたないっ、』
北斗「お前が、お前が俺の両親を斬り刻んでやろう」
北斗の冷たく恐ろしい瞳。
近くの俺に感じる氷のような冷たい風
そして整った息。
その瞳が俺を硬直させた。
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沙羅(プロフ) - あさん» ありがとうございます！とても嬉しいです。樹くんと北斗くんの2人の性格の違い、弱さ、強さ…そこに注目して頂けたこと、そして【壱】で好きな場面があること…とても励みになります！これからも頑張りますのでよろしくお願いいたします！ (2021年2月4日 23時) (
レス) id: 8c91eea260 (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - 移行おめでとうございます。この設定の樹くん強さの中に弱さがあったりなどしてとても好きだったのでお話し続けてくださりとても嬉しかったです。憑依させる場面特に好きでした！これからも作者様のペースで更新して頂けたら嬉しいです。 (2021年2月4日 23時) (レス) id: 6f43ad3d50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙羅
| 作成日時：2021年1月26日 23時
