第七章 ページ16
北斗
.
腹が立った。
人間の一日を操り狂わせることが許せなかった。
北斗「ああああ…！！！！」
康二『よう考えてみいや！！時間が動かせる、そぉしたら、後悔のない人生にできるんやで？！』
北斗「ふざけるな！！！」
康二『ふざけてへんよ！
なんであんたがそんな怒るん？』
北斗「黙れっ、黙れぇ…！！ぐっ…！」
樹「北斗…！！！」
俺は、無我夢中で刀を振った。
そして氷の礫をあててもあてても直ぐに回復してしまう子奴に俺は吹っ飛ばされた。
北斗「くそう…！！」
病み上がりで上手く動かない体。
刀を握らなかった自分の体を俺は恨んだ。
樹「馬鹿っ、無茶すんなよ」
北斗「…はっ、…くそっ、」
康二『……？あれぇ？ようみたらあんた…！
慎太郎のお兄様やないかい笑』
しん、たろ…？
もう何年も会ってない俺の弟。
両親惨殺後姿を消して以来俺は会っていなかった。
それなのに鬼ごときが知っているなんて
北斗「……なぜお前が慎太郎を知っている。」
康二『ん〜なんでやろ！友達…やから？』
北斗「…なぜ俺の顔を知ってる？」
康二『お家に飾ってあってん。あんたの写真』
北斗「…なぜ実家を知っている？」
康二『……う〜ん……
なんでやろなぁ、
まっ、
"松村夫妻を殺したのは俺らやから？"』
.
.
.
北斗「………は？」
背筋が凍り、脂汗をかんじた。
北斗「……お前たちが、…父上達を…？」
"北斗。いいか？お前はいずれここの跡取りとなる"
"はい父上"
"北斗。新しい剣でも見に行きませんか？"
"はい！母上！"
"北斗。お前は素晴らしい。我が家の誇りだ"
"兄上！！！"
"慎太郎！今日はなにをしようか！"
北斗「………っ俺らと言ったな。誰とだ」
康二『俺とぉ、あとは…ひみつやな』
北斗「なら、お前が消えるまでだ」
康二『なぁ、他人の命なのになーんでそんな必死になってん』
北斗「…！」
康二『自由になれて嬉しいくせに』
"自由"
正直俺が幼い頃から求めていたもの。
決まった時間に起こされて
決まった時間に出てくる食事を食べて
刀を握って、花をいけて、茶をといで…
決まった時間に部屋に入れられて
別の何かを求めていたのは事実だった。
それでも
北斗「俺にとって、宝であった」
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沙羅(プロフ) - あさん» ありがとうございます！とても嬉しいです。樹くんと北斗くんの2人の性格の違い、弱さ、強さ…そこに注目して頂けたこと、そして【壱】で好きな場面があること…とても励みになります！これからも頑張りますのでよろしくお願いいたします！ (2021年2月4日 23時) (
レス) id: 8c91eea260 (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - 移行おめでとうございます。この設定の樹くん強さの中に弱さがあったりなどしてとても好きだったのでお話し続けてくださりとても嬉しかったです。憑依させる場面特に好きでした！これからも作者様のペースで更新して頂けたら嬉しいです。 (2021年2月4日 23時) (レス) id: 6f43ad3d50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙羅
| 作成日時：2021年1月26日 23時
