狂犬、ではなく仔犬-2【今日から俺は】

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京子side



A｢はぁ…｣



教室に入ると、ため息つきながら机にうっつぷしてるA



京子｢なんだ、どしたA｣



声を掛けても反応無し



明美｢Aさぁぁぁん！！
どしたんすかぁぁぁぁ！
腹ァ減ってんすかぁぁぁぁ！｣



明美に耳元で叫ばれても無反応



明美｢お前らァ！
弁当出せやァ！｣



いや、腹減ってるわけじゃなさそうだろ



京子｢お前ら弁当しまえ
で、明美は黙れ


A、なんかあったか？｣



A｢た…ふ…え…｣



たふえ？



京子｢全然聞こえねぇ｣



A｢…体重計、乗ったら、増えてた…｣



…は？



明美｢なんだ、そんなことっすかァ？｣



A｢んな事ってんだゴラァ！｣



京子｢いきなりキレんなよ｣



どうどう、といきなり立ち上がったAを座らせる



京子｢別に、Aそんなに太ってないじゃんよ
ムカつくくらいスタイルいいし｣



どこからあんな力湧いてでるのか分かんないくらい細い



よく喧嘩できんなこれ



A｢お前には言われたくない…｣



明美｢で、何キロ増えたんすか？｣



A｢…5kg｣



結構行ったな



A｢猛くんへのお弁当も他のやつに渡させた…｣



京子｢まじかぁー｣



A｢だって会えねーじゃんよー…
最近、パフェ食いすぎたか…？
適度な運動してるよ…？｣



確かに、喧嘩が資本の裏番だからな



他校の奴らに売られる喧嘩はそう少なくない



事実、番長である私よりも強いわけだしさ



京子｢わっかんねぇって、5kg太った事なんて｣



A｢分かんないじゃんよォ…
もしかしたら、なんか最近たるんでんなでとか、ぷよぷよしてきたなとか、こいつだらしねぇとか、思われてたらどうするよ…！？｣



あいつそんなの気にしなさそうだけどなぁ



その日の一日のAはボーッとしてて、昼はなんとか無理やり食べさしたけどほんとにボーッとしてる



全部上の空



喧嘩の予定も入ってねぇし別にいいけどさぁ



京子｢A〜、気晴らしに他校のやつボコしいかねぇ？｣



A｢…そんな元気ない｣



京子｢んー…｣



｢京子さん、ちょっと！｣



京子｢なんだ？｣



いきなり手を引かれて廊下に出ると、そいつはヒソヒソとあたしの耳元で話す



｢開久の相良来てるんすけど、今のAさんに言えなくて…｣

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