片桐兄妹【今日から俺は】 (ページ11)

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Aside

この人は優しい人なのかもしれない

｢Aちゃ、は、あ、たま、の、｣

｢へぇ智司ってのは頭なんだとよ！｣

｢じゃぁ余計にAちゃんをこっち側につけなきゃねぇ
そうすれば、余計にこのレジャーが面白くなる！｣

その声と一緒に、私の身体が持ち上がった

｢着いてきてもらうね？
Aちゃん♪｣

その人は走り出して、チラッと後ろを見ると血塗れのお兄さん

思わず目を瞑った

私のせいで…

お兄ちゃん達も、あんなふうに…？

考えただけで怖かった

豊｢紅野、この子関係ねぇだろ？｣

紅野ってひとに連れてこられたのは、誰か知らないお兄さんの家

この家の人は、ボロボロで無理やり押しかけられたんだろうなって分かった

ゴロー｢にしても、ほんとに頭の妹なのか？｣

岩田｢見えねぇなぁ｣

紅野｢まぁ嘘であれ本当であれ、開久が大事にしてるってのはさっきので分かったじゃん？
それに、三橋伊藤とも知り合いらしいし、いい感じじゃん？｣

そんな話をしてる人たちを知らんぷりして、お兄さんの傷を手当する

A｢大丈夫…？｣

｢う、うん、、ありがとう…
上手だね、てあて、｣

A｢…お兄ちゃん達、すぐ、怪我してくるから…｣

できた、と言うとまたありがとうと言ってくれた

紅野｢Aちゃん優しいねぇ～｣

A｢…お家に帰してよ…｣

紅野｢んー、それは無理かなぁ～
大丈夫、そのうち返すからさっ｣

ご機嫌の紅野さんは、そういった

早く、お兄ちゃんの所に帰りたい…

助けて…お兄ちゃん…