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「うっちゅ〜！…ん〜？なんか空気悪くないか？」
気温が低下しているのでは無いかと錯覚してしまう程、凍り付いたこの場に爽快な声が木霊する。
恐らく次の授業を受けるのであろう人達が続々と体育館に足を踏み入れていて、広い作りの筈の体育館が狭く思えてくる。
「りちゅ〜！」
「うわ、ま〜くん。早く帰ろ。」
朝、生徒会室で見かけた長身の黒い彼は凛月さんへと抱き着こうとするがそれは凛月さんによって上手く交わされ、彼の手は空を切っている。
「ぐすん。」と泣き真似をする彼は、果たして朝のあの場にいた方と同一人物なのだろうか。
「Aも帰るよぉ。」
凛月さんに腕をグイグイ引っ張られる私に、衣更さんは「ごめんな？」と何故か謝っていて。
そんな私の腕を引き止める様に掴んだのはつむぎで、嫌な予感が身体中を駆け巡る。
「Aちゃん、もう一回呼んでください！」
嫌な予感は見事的中。……つむぎ、貴方は悪魔か何かか。
「えっ、と…つむぎ？」
そう呼べばまた花が咲いた様に笑う彼。それと相反する様にまた静まり返る館内に、下手をすれば風邪を引いてしまいそうだ。…あまりの温度差に。
「ハ？ちょっト、センパイどういうつもリ？」
「え、なになに？青い先輩…もしかして誑し込んだの！？」
私の腕を掴む凛月さんの手に若干力が篭もり、紫の髪を後ろで括っている彼は携えていた刀に手を掛けている。
…………え？刀？
「これは関心せんの、青葉くん。一人だけ抜け駆けとは。」
「そんな事言わないでくださいよ、零くん。努力の証って言ってください。勇気出したんですよ、俺。」
そんな会話をする二人を他所に、俺も僕もと名前呼びを迫られ。初対面の人からも要求された時はさすがに驚いたけれど。
「はいはいっ！俺の名前は！？」
「ス、スバル。」
「僕は僕は！？」
「ま、真…？」
こんな状態がいつまで続いただろう。掛け時計を見ると疾うに次の授業は始まっている時刻で。
結局、授業を受け持っていた先生が椚先生を呼びに行って事態は収まったのだけれど。
「Aさん。後で職員室へ来なさい。」
でも私だけ呼び出されたのは未だに根に持っている。
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いちごみるく(プロフ) - ああさん» わあっコメントありがとうございます🥲💖更新頑張るのでこれからも応援して下さると嬉しいです🌟 (12月4日 14時) (
レス) id: 9c0c3ed197 (このIDを非表示/違反報告)
ああ - 毎回更新楽しみにしてます！頑張ってください (12月4日 14時) (レス) @page30 id: e23ab71cab (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - いちごみるくさん» ？！こんなにも素晴らしい作品の作者様に読んでもらえてるなんて嬉しすぎます…🥹お互い執筆がんばりましょう🫶🏻 (11月17日 17時) (レス) @page13 id: c4d8e8a0ac (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく(プロフ) - つきさん» わあ〜！ありがとうございます😭💖実はつき様の作品も読ませて頂いてます👉🏻👈🏻♡ (11月17日 14時) (レス) id: 9c0c3ed197 (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - めちゃくちゃ好きです…更新がんばってください！ (11月16日 11時) (レス) id: c4d8e8a0ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いちごみるく | 作成日時：2024年11月10日 15時
