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いつもより軽やかな足取りで出勤の準備を進める。
誰かが幸せと不幸の分量は同じだって言ってたけど、セフニといるとずっと幸せだと思えちゃうくらい。
きゅっとネクタイを結ぶセフニに、タキシードの妄想なんかをしてニヤニヤしてるのを怒られた。
SE「行ってきます、A。」
「うん、気をつけてね。…あ、今日ジョンインくんがそっち行くと思うからよろしくね。」
SE「…ジョンインくん？Aじゃないの？」
「あー…っと、簡潔に言うと、セフニと付き合ってることバレて飛ばされた。」
そう、何を隠そう今日は私のお得意先との合同会議。
つまりセフニと私が仕事上でお話する日だった。
でも、ジュンミョン部長にオッパの会社に出張に行くように頼まれて…。
代わりにジョンインくんがセフニの会社に行くのだ。
「セフニの会社では私たちが付き合ってることバレてないの？」
SE「うちの会社は小さいからバレても何も言われないし、その前にチャニョリヒョンが全部バラしてる。」
…何となく想像がつく。
チャニョルさん、声大きいしオーバーリアクションだしすぐバレるだろうなぁ…。
SE「何ニヤニヤしてるの。もう行くからいつもの、して？」
むっと頬を突き出して拗ねたセフニ。
…いつもの、って意識すると恥ずかしいな。
私は目を瞑ってセフニの頬に軽いキスを落とした。
「はい、行ってらっしゃい。」
SE「ん、行ってきます。Aも気をつけて行ってらっしゃい。」
毎朝こうして送るのを習慣にしてるけど、帰ったらすぐ会えると分かっていてもやっぱり寂しい。
私は思いっきり手を振って自分の出勤の準備を進めた。
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Sehun side
今日はAとの会議だと思って張り切って準備したのに、もうAがうちの会社に来ないなんて…。
気分が落ち込む。
でもちゃんと仕事はしないとだから、コーヒーを飲み干して会議室に向かう。
ドアを開けると、もう先方は来ているみたいで軽く会釈をして目を合わせた。
先に口を開いたのは相手の方。
JI「初めまして、キム・ジョンインと申します。よろしくお願い致します。」
この人がAが言っていたジョンインくんか…。
めちゃくちゃイケメンだし身体が逞しいし、Aに好意を寄せてたりしないよね？
SE「初めまして。オ・セフンです。こちらこそよろしくお願い致します。」
僕はとりあえず挨拶を済ませた。
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作者名：nel_ | 作成日時：2019年12月15日 23時
