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あっという間に一週間は終わって、久しぶりにゆっくり出来る週末。
ずっとセフニとは連絡は取っていないし、帰ってもいない。
この一週間はずっと仕事に追われてて考えることはなかったけれど、やっぱり仕事がないと考えるのはセフニの事。
いや、無理して考えないようにしていた。
ずっとセフニのことを思っていると苦しくなるから。
…これが恋だから。
でも、何時までもこうしちゃ居られないんだった。
せっかくベクに背中を押してもらったんだ。
ちゃんと前に進まないと。
私は意を決してスマホを手に取った。
セフニ、出てくれるかな…。
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SE「…A！」
久しぶりに聴くセフニの声。
電話越しとは言え、低くて少し鼻にかかっていて、どうしようもなく好き。
「…ずっと連絡してなくてごめんね。セフニの家にも帰ってなくて。」
SE「うんん。Aが元気ならそれでいいよ。」
どこまでも優しいセフニだけど、私ずっと元気じゃなかったよ？
どうしよう、やっぱり好きだし、甘えたい。
「…あのね、言いたい事あって。この後会える？」
SE「…うん。僕からも言いたい事ある。今からAの家行ってもいい？」
「あ、うん…。じゃあ、また。」
SE「すぐ行くね。」
そう言って切られた電話。
……言いたい事って何だろう。
やっぱり…、私とは結婚したくない、とか…。
あぁダメ、私ったらまたネガティブになってる。
とりあえず久しぶりにセフニに会えるんだし、部屋を片付けて化粧しなきゃ。
セフニのこととなると、なんだかデートみたいに張り切っちゃうな。
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ピンポーン。
しばらくして鳴ったインターホン。
…きっとセフニだ。
……緊張する。
「はぁーい、今出ます。」
私はリビングから叫んで、すぐに玄関に向かった。
ドアを開けると、そこには神妙な面持ちをしたセフニが立っていた。
彫刻みたいに綺麗な顔と身体から醸し出される雰囲気は、何だか重たくて。
…あぁ、やっぱり、ダメなのかな。
…それにしても少し見ていないうちに痩せた？
元から細いんだから、これ以上痩せたら心配になる。
「…セフニ久しぶり。とりあえず入って。」
SE「…お邪魔します。」
私は玄関にセフニを招き入れた。
そして、ドアが閉まったと同時にセフニに後ろから抱き締められる。
「えっ……。」
全くもって、この展開は予想外だった。
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作者名：nel_ | 作成日時：2019年12月15日 23時
