【EXO】お得意さま #2 (ページ40)

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「…うぅ～セフニ…助けて…。」

家に帰ってそわそわと不安そうなセフニに抱きつく。

そしてお見合いであったことを全て話すとソファに押し込んで私の頭を撫でてくれた。

SE「やっぱ僕も行くべきだったな…Aは可愛すぎるからこうなるのも予想できたし。」

「言ってる意味がよく分からないけど、私どうすればいい？」

セフニはしばらくうーんと考えた後、抱きつく私を引き剥がして顔を向き合わせた。

SE「…よし、結婚しよう。」

「うん……………え？」

ちょっとまって、訳がわからない。

SOSの目線をセフニに送るけれど、案の定そんな物は届かない。

それどころか、無人島にいる私の残りの水を全部持っていってしまったみたいだ。

極めて真剣に私を見つめるセフニ。

…これは、プロポーズ…、なのか？

SE「………なんてね…？」

セフニは、くすっと少し寂しそうに笑った。

………そうだよね、セフニも冗談くらい言うよ。

…ちょっと期待した私がバカみたい。

セフニだって、こんな頼りなくて綺麗でもない年上と結婚なんて考えてないよね…。

あぁ、ダメだ、どんどんネガティブになってる。

「…あ、うん…。そうだよね！セフニ働き盛りだし！私ももうちょっと仕事頑張りたいし！」

こんな、そう遠くない未来には結婚出来るみたいな言い方されたらセフニも困るかな…。

…どうしよう、目の奥が熱くて、涙を流すのを止められそうにない。

「…ごめん、ちょっと部屋で考えてくる。」

私はセフニの方を見ないで急いで書斎に入った。

…ちょっとだけ止めて欲しかったけれど、セフニは何も言わないでただそこに立っていた。

私、セフニにはこんなにワガママだったんだな。

バタン、とドアを閉めてしゃがみ込む。

すぐに涙は溢れて止められなくて、声を殺して泣いた。

何だか世界で一番悲しい失恋をしたみたいだ。

いい歳した大人が恋愛に真剣になって勝手に未来を想像して。

私ひとりで舞い上がってた。

セフニはあんなにもかっこよくて可愛くて完璧で。

そんな人だもん、私なんかを選ぶ訳がないよ。

それは私が一番知ってたつもりなのに。

…あぁ、何だか全てがどうでも良くなってきた。

私たちの関係は昨日と何も変わってないのに、心にぽっかりと大きな穴が空いたみたい。

多分この穴はセフニにしか埋められない。

…あぁ、恋愛ってこういうことなんだな。

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