水の女神は華麗に舞う11【オリオンの刻印】

512,観察です ページ38

クラリオ:(ここまで成長してきたか……イナズマジャパン！)

灰崎:「調子こいてんじゃねぇ！」


一度は抜かれた灰崎くんが、声を唸らせながら物凄い速さでクラリオさんへと迫ります。そしてフィジカルでは敵わないことをすでに知っているため、足を大きく前へ伸ばし、横からボールを弾きました。


野坂:(何故アロンソは吹雪さん、アツヤくんのシュートを止められなかったんだ？)

光:「野坂さんも気づいていたんですね。
この試合、アロンソが許したのはあの一点だけ。他は完璧に防いでいます。」

美月:「きっと何か秘密があるんですね。」

光:「美月も気づいてたの？」

美月:「うん、何か止める前の動きに違和感があったからね。」

野坂:「……よし、それじゃあ一星くんは分析を再開してくれ。美月ちゃんも気づいたことがあったら言ってほしい。」

美月・光:「「はい！」」









灰崎くんから剛陣さんへとパスが繋がり、剛陣さんがスペインゴールへと駆け上がります。


剛陣:「いくぜ！“ファイアレモネード」


剛陣さんがシュート体勢に入ると突然、DFのドメルゴさんがブロックを試みようとアロンソさんの真正面に立ちはだかりました。


剛陣:「ライジング”！」


剛陣さんが必殺技を打ち込んだそのとき、アロンソさんの穏やかな表情が一変したのをはっきりと見ました。咄嗟に左サイドを走っていた光くんの方へ視線を向けると、光くんも気づいたようで頷きました。


そして、私は右サイドから光くんは左サイドからそのまま目を凝らすようにアロンソさんの様子を観察しました。

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