お前ら日常コントの神か【Fischer's】 (ページ32)

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救出作戦と覚悟ページ32

シルクSide

シルク「ただいま！！」

ぺけたん「ただいま！」

電話を切った後、全力で戻ってきた俺とぺけたん。運良くマンションの近くにいたため、15分とかからずに帰ってこられた。

マサイん家に上がり、2人してリビングに滑り込む。

ダーマ「よ。おかえり」

ザカオ「2人ともお疲れ様」

シルク「あれ！？お前ら来るの早くね！？」

ダーマ「家族が危篤っつって切り上げてきた」

ザカオ「やること終わったから特急で帰ってきた」

にやっといたずらっ子のような笑みを浮かべる2人。

やっぱり、こいつらもモトキのこと...。

感極まって、少し涙が滲んできてしまった。

と、少し顔を歪めるザカオ。

ザカオ「...茜とかマサイから詳しいこと聞いたよ。俺、頭回らないからあんまり難しいこと考えられねーけどさ、...皆で、モトキのこと助けに行きたい」

ダーマも続ける。

ダーマ「...なんつーか、別に誰が悪いとかねぇと思う。茜も、モトキも...茜の妹って奴も。あくまで俺の見解だけどな。だからこそ誰も傷つけちゃいけねぇと思うんだ。...俺も、モトキのこと助けてぇ」

シルク「お前ら...」

普段忙しく、頻繁には顔を合わせられないこいつら。

それぞれの仕事もまだあっただろう。

それでも、仲間を、友情を大切にしてくれた。

今ここにいるということ、それが証拠だ。

だから。

シルク「あぁ...最高だよ、お前ら。

モトキのことを助けに行こう」

「「「「「『おう！』」」」」」

俺の声に応えてくれて、ありがとう。

大切な仲間。

＊

ンダホ号・車内。

シルク「...とまぁさっきはかっこつけたけども、どういう計画にすっか」

マサイ「あーその一言で台無しだわ」

ダーマ「そういうとこだわ」

シルク「あぁ？」

ちょっと待って、ウザイわ。つかメンバー助けに行く車の中でこの緩い空気大丈夫？

『私に考えがあるよ』

ずっと黙っていた茜がぽつりと言った。

ンダホ「考え？」

『うん。相手は一応妹だからね、私がまず突っ込むわ。そんで上手くいきそうだったら皆に出てきてもらう』

ぺけたん「上手くいかなそうだったら？」

『私1人でケリをつける』

茜は真っ直ぐ前を見つめたまま。

しかし、その瞳は真剣そのものだ。

シルク「...分かった。その代わり、お前やモトキが危ないと思ったらすぐに飛び出すからな」

『...うん』

ポン、と茜の肩を叩いた。

お前は1人じゃねぇんだって。