占いツクール
検索窓
今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:34,810 hit

十二話 人虎 ページ12

羅生門が人虎に襲い掛かる。人虎は一瞬、文字通り人間離れした動きを見せ、抵抗したが力及ばず、羅生門に足を喰われた。

激痛に悶え乍ら、泣き叫ぶ人虎。私はそんな彼を見て、何故か昔の事を思い出した。先生が未だ此方側だった日の事を…

そして私は壁を力一杯殴った。脳裏に浮かぶ先生の顔は言葉では表せない程腹立たしく、その顔を殴ってやりたいという衝動に駆られたのだ。壁は崩れたりはしなかった。けれど殴った所に大きな窪みが出来ていた。


「「……さ、流石握力No.1」」

「あ、握力関係無いですよ!!」

「筋力もNo.1だったな、野ゴリラ」

「然もこれ、ゴリラの異能やないから凄いよなぁ…」


私が作り上げた壁の窪みに散々な感想を述べる二人。私は昔から怒るととんでもない力を発揮するが、それは異能とは全く関係が無い。その為、付いた渾名は"ゴリラ"又は"野生"。酷い話だ。


「先刻から莫迦な事をしてるんじゃない、愚か者供」

「なっ!俺達は愚か者ではありません!ただただ度を超して莫迦なんです!」

「そう!それが異能者三馬鹿トリオ!」

「頼むから黙れ御前等…」


そう云われてしまうのも仕方が無い。だって私達、先程から迷惑しか掛けていない。それに、芥川先輩は私が壁を殴った理由に気付いたのだろう。先生との記憶を見ていた事を。それで、愚か者。

けどそれだけじゃ無い。先生だけじゃない。私は人虎を見て、何故かもっと昔に遡っていた。それはマフィアに入る、ずっと前…

ふと、私は人虎の様子を見ようと視線を其方に向ける。然し其処には奴の姿が無い。その代わりに…


「あれは…」

「へぇ…だから人虎か」


少吾が成る程な、と呟く。未だ人の形を保ってはいるものの、人とは云えぬ姿…正に"人虎"。

嗚呼、成る程。こんな偶然あっても善い物なのだろうか。否あって欲しくも無かった。私は奴を知っている。思い出したくも無かったし、逢いたくもなかったが。

きっと相手は私の事等覚えていないだろう。私だって忘れていた。話した事も無かったし。

けれど奴は"同志"とも云える。同じ境遇を共にして来た同志。

あの地獄(孤児院)で唯一の、同志。


「……否、ただでさえキャラ濃いのに、これ以上のキャラ付け要るか?」

「五月蝿いですね、実際そうなんですよ」

「紫葵って何気に主要人物と関係深いよなぁ、ズルイわ」

「お二人共メタイですよ、やめて下さい」

十三話 やれるものなら→←十一話 走れ紫葵



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.2/10 (26 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
17人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

川夏(プロフ) - すずらん。さん» 何で貴方が答えるんですかby紫葵 (2018年1月2日 20時) (レス) id: 0bee82923c (このIDを非表示/違反報告)
川夏(プロフ) - 寝夢さん» すみません、有難う御座います! (2018年1月2日 20時) (レス) id: 0bee82923c (このIDを非表示/違反報告)
すずらん。(プロフ) - あ、マジだ…おい!紫葵!作者は何やってんだよ!by怒りの小吾 (2018年1月2日 20時) (レス) id: 489dc4e8ab (このIDを非表示/違反報告)
寝夢(プロフ) - トップの「清原小吾!」が「清原少吾!」になってますよ〜 (2018年1月2日 1時) (レス) id: 671ce60c1e (このIDを非表示/違反報告)
川夏(プロフ) - すずらん。さん» またお前かい!いい加減笑うわ!悪いね! (2017年7月20日 19時) (レス) id: 0bee82923c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:川夏 x他1人 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2017年6月30日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。