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vol.12 ページ13

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「にしてもAちゃんが先生に、ねぇ」





翌日、妙に事情を説明すると 快く化粧品を貸してもらえることになった。

というよりも、私より乗り気になってしまった。
・・・お願いだから暴走しないでね。





「Aちゃんは可愛いより、美人って感じね。私には劣るけど」


「いや、比べないで」





勝てっこないわ。いろんな意味で。





「・・・Aちゃん、まつ毛長いわね。しかも上向きよ。・・・三つ編みにしてやろうか」


「なんで!?」





じっと目をつぶって、妙に任せていると突然黒妙が姿を現した。





「マスカラいらずじゃない。羨ましいわぁ」


「怖いってば」


「ほら、リップ塗るから口開けて」


「・・・はい」





このクラスで、妙に逆らえる人はいないと思う。





「色白だから結構赤くても映えるわね」


「ほんと?」


「うん、綺麗よ。あとはグロスだけね」





テカテカとしたそれを唇にのせて、鏡を見せてもらえば、大人っぽくなった私がそこにいた。





「これ、いけるんじゃないアルカ。
銀ちゃんバカだからコロッといけそうアル」


「容赦ないねほんと神楽は」





酢昆布かじりながら言われてもなんの説得力もない。





「あとは髪ね。
Aちゃん、下ろしてばかりだからポニーテールなんてどう?」





私とお揃い、と言った妙が可愛くて、私もポニーテールにしてもらった。





「よし、出来たアルナ!
このまま銀ちゃんとこ行ってくるヨロシ!」


「・・・え、今?」


「当たり前ネ!
善は急げ、アル!」


「Aちゃん、せっかく私が綺麗にしてあげたのに今更怖気付くなんて言わないわよねぇ?」


「いっ、行ってきます!!」





思いっきり後者にビビり倒して、私は思わず教室を飛び出した。





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ぴえん - えーっ良いところなのに更新停止なんて! (2020年9月29日 19時) (レス) id: 33d74645c1 (このIDを非表示/違反報告)
もこす - もしや作者様レドベル知ってますか? (2019年10月12日 12時) (レス) id: fb5dff43fb (このIDを非表示/違反報告)
夕焼け(プロフ) - 頑張ってください!更新楽しみにしてます! (2018年7月18日 19時) (レス) id: 41489a1304 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あぐり | 作成日時:2018年7月5日 21時

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