かっちゃんの幼馴染は。2 (ページ37)

今日:2 hit、昨日:8 hit、合計:118,666 hit

79 ページ37

勝己「おいその手今すぐ離せ」

A「勝己っ…わっ！」

個性が解けた隙にぐいっと勝己に引っ張られる。

勝己「こいつは“俺の”だ、この女に何か用あんのかクソモブ共！！」

え…今、俺のって言った！言ったよね？！

殺されたくなかったら今すぐ消えろや… と言う勝己を見てビビって逃げていった。

勝己「大丈夫か」

A「うん、大丈夫。…さっき “俺の”って言ったよね？」

勝己「あ゛ぁ？言ってねぇわ！！」

えぇ…言ってたよね？

いや、もしかしてただの妄想…？

恋愛ドラマの見過ぎかなぁ

A「そっかぁ…」

勝己「……なんでちょっと悲しそうなんだよ」

A「は？！いや？別に？ぜんっぜん悲しくないけど！！本当に！」

図星を突かれて挙動不審になってしまった。

勝己もなんでそんなこと聞くかな！

勝己「…で、欲しいもんねぇのかよ」

A「勝己こそ」

欲しいのねぇ…

勝己とこうして2人でこんなとこ歩けるだけで十分なのに服まで買ってもらっちゃってさ、

(これ以上に欲しいものとかないよ…)

A「あ、そうだ！勝己、筆箱変えたら？」

勝己「筆箱？んでそんなもん変えないといけねぇんだよ」

A「変えたくないならいいけどさ、買ってあげる」

勝己「はぁ？お前、まさかまださっきの服のこと気にしてんのか？」

いや、まぁ気にはしますよ。だって服買ってもらったんだよ？

A「私も何か買ってあげたいもん」

そんなに言うなら、お前が好きなやつと、どうでもよさそうな勝己。

筆箱変えたくなかったのかなぁ？

A「じゃあ…これ！」

我ながら中々いいセンスだと思う。

勝己「じゃあそれ」

A「よし！買ってくる！」

これで勝己にも買ってあげれたし。(金額の差は置いといて)

久しぶりにすんごく楽しめた。

勝己「…ありがとよ」

A「えっと、金額と釣り合ってなくてごめん…」

勝己「ふは…別にいいってさっきから言ってんだろうが」

もうすぐ時間だろ。と私の時計をみる勝己

なんかあっという間だったなー

A「楽しかった！ありがと」

また一緒に行こうって誘いたい。

A「ま、」

勝己「ま？」

深呼吸する。

A「____また一緒に行きたいな」

勝己「っ…いつでも来てやるわ」

A「本当？ありがとう」

勝己と少し距離が近くなった気がした。

…ほんの少しだけど

この時、私達は幼馴染が危険な目に遭っていたなんて知る由もなかった。