10年後雲雀さんには敵いません。 (ページ3)

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変わらない関係3 ページ3

雲雀が今回並森小学校を訪れた理由は、ただの視察であった。
働き方改革で、教員の残業が減っているのかを確認しに来たということだった。

『…(それって普通確認するのって、教育委員会じゃない？なんで風紀財団の雲雀さんが…)』

香桃葉がそんなことを思っていると、学校長が雲雀に言う。

「いやはや、雲雀さん、わざわざ足を運んでくださりありがとうございます。うちはこの通り、どの教員も切磋琢磨しておりまして～…」

長々と学校の事情について話す校長に、雲雀が一言。

「今回は、君たち管理職がどの程度部下である教員たちの事情をわかっているのかを調査しに来たんだ。」

「さ、左様でございましたか…。それではこちらへ。」

そういって、雲雀を校長室へと案内したのだった。

その様子を見送った後、女性教員による香桃葉への質問は続いた。

「先生が中学生の頃、雲雀さんはどんな方だったの？？？」

知らないのか。と思いつつも、同じ校区じゃないと知らないのも当然だと納得して、香桃葉は答えた。

『一言で言えば、めっちゃめちゃ怖い人です。』

あぁ～と、数人の教員が納得した。

「でも、優しいところもあるんでしょう？」

『どうでしょう？少なくとも中学生の時はあまり感じませんでした。最近は、大人になったのか落ち着いてる感じはありますけど。』

怖いけどかっこいい。

そういった雰囲気に香桃葉の職場全体が包まれたのだった。