SixDays (ページ4)

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不器用　(黒　×　桃) ページ4

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いつもより仕事が長引いて急いで帰宅すると、
可愛いエプロン姿で出迎えてくれる
俺の恋人、京本大我。

彼は俗に言うお坊ちゃんで、世間知らず。
それでいて料理経験ゼロの彼が、
今日は俺の為に手料理を振舞ってくれるらしいのだが。

『にんじん切ってたら指切っちゃって。』

『おまけに火加減分かんなくて鍋焦がしちゃった。』

語尾にハートを付けながらそう言って、
包丁で切った指を見せてくる。

俺はすぐに救急箱から絆創膏を取り、
それを彼に貼ってあげた。

未だに救急箱の場所すら覚えようとしないのは
どうかと思うけれど。

「俺がいない時は料理しないでってあれほど･･･」

『だって北斗を喜ばせたかったんだもん。』

唇を尖らせそう言いながら、彼はもう一度キッチンに立った。

『もう1回チャンスちょーだい。』

「今度は何作んの？」

『カレーライス。』

「いや、さっきのシチューで具材使い切ってるじゃん。鍋も焦げてるしさ。」

おっちょこちょいな上に天然で。
まあそれも含めて可愛いんだけど。

俺の為に頑張ってくれてるのが嬉しくて、
もう十分だよって言ってあげたくなる。

「大我、料理はまた今度にしよ？
それで今度は一緒に作ろっか。」

『やっぱ俺って頼りない？』

「んーん、そんなんじゃなくて。
大我が俺の為に頑張ってくれたのはすごい嬉しいよ？だから今度は一緒に喜び分かち合いたいなって。どうかな？」

彼は俺の言葉に頷く代わりに
俺の肩に腕を回して頬にキスをした。

『ふふ、北斗すき。』

俺は今日もそんな可愛い彼の虜です。