21BET ページ23
(さ、坂田くん！？)
ゲームが終わった後、坂田くんが急にテーブルに飛び乗ったかと思えば、頬を掴まれ唇が近づいてきた。急な事で抵抗できず、唇はあと1cmまで迫っていた。
キス、される。そう思った時にはもう遅く、成すすべが無いまま私は目をキュッと瞑った。
すると、どこからか飛んできたチップが坂田くんの頭にクリティカルヒット。多少痛かったのであろう、坂田くんはスレスレで私から顔を遠ざけ頭を押さえ、
「誰やねん！」
と少々涙目でチップが飛んできた方向を見た。
「……何してんの、坂田」
「うらさん！」
私もその方向を見ると、階段の手すりに寄りかかっている渉がいた。渉は何枚かチップを持っており、指で何回も弾いて遊んでいる。
「……何してんのはこっちのセリフや。もう少しでA先輩と……！」
「お前負けてただろ。約束はしっかり守れよ、それがギャンブルの常識、だろ？」
渉がそう言うと、坂田くんはしゅんとして大人しくテーブルの上から退いた。私からも手を離すと、私の前に立つ。
「ごめんなさい……」
『え、いや、大丈夫だよ！？あ、泣かないで』
今にも泣きそうな顔で言うものだから、私は焦って必死に大丈夫だと言う事を伝えた。それでも下を向いたまま項垂れているので、私は坂田くんの頭を優しく撫でた。
「！」
『ふふ、落ち着くでしょ。これ私もよくやってもらったなぁ』
驚いた顔でこちらを見つめてくる。すると渉がこちらに歩いてきて、私と坂田くんの背中を優しくポンッと叩いた。
「ほら、二人共荷物まとめて！帰るよ、もうすぐ下校時刻だから」
「うん……！」
坂田くんは乱暴に服の袖で目元を擦ると、トランプを片付け始めた。そういえば一階に棗を置いてきたと思い出し、二人に断りを入れて先に一階に下りた。
一階に足をついた瞬間、棗が私に猛突進してきた。
「うおぉおおマイフレンドよぉおお！！！ギャンブルはどうなったんじゃ！？わしはもう心配で心配でー！！」
『わー大丈夫大丈夫！勝ったから』
下校時刻ギリギリで誰もいない賭場に、私達の笑い声が響いた。
「坂田、お前さぁ……」
二人だけになった賭場でトランプをまとめる坂田に、浦田は呆れたように話しかけた。
「Aの事、好きになったの？」
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神谷朱里(プロフ) - ノンさん» ありがとうございます！ (2019年8月4日 8時) (
レス) id: 53f80ab33e (このIDを非表示/違反報告)
ノン(プロフ) - ヤバいヤッパリ最高です！更新楽しみにしてます！がんばってください！ (2019年8月3日 19時) (レス) id: ae4edb19df (このIDを非表示/違反報告)
cocoa - 神谷朱里さん» 更新頑張れ！新作も見に行くね！ (2019年7月31日 0時) (レス) id: 21fbf65f4f (このIDを非表示/違反報告)
神谷朱里(プロフ) - ここあだ！ありがとう！更新頑張るぜ(^o^)v (2019年7月29日 7時) (レス) id: 53f80ab33e (このIDを非表示/違反報告)
cocoa - Twitterから来ちゃった！！そらるさんがなんて言ったかちょー気になる……これからも更新頑張ってね！ (2019年7月28日 15時) (レス) id: 21fbf65f4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまのじゃく x他1人 | 作成日時：2019年5月11日 22時
