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122話 志麻side ページ38

志麻side


「センラ、センラ少佐が……!」



焦った様子の同僚は、息を切らしていてその先の言葉が繋がらない。もどかしくなった俺は席を立ち、その同僚の肩を掴んだ。



「センラが、センラがどうしたって!?」

「センラ少佐が……」

「だから何なんや!!」

「さ、先程、血まみれで城下町に帰ってきて、関門で倒れて、今治療室にいる」



俺はその話を聞き終わる前に会議室を飛び出した。

センラが血まみれで帰ってきた?なんやそれ。倒れたって、そんなに酷いんか。今までどこ行ってたんや。


センラが帰ってきたことへの安堵と同時に、なんで血まみれなのか不安に思う気持ちで、目からは涙が出てきそうになった。


全速力で走り、城へと入ると、96ちゃんがいる治療室のドアを開け放つ。



部屋には、焦った様子で包帯やら薬やらを持っている96ちゃんと、気を失っていてベッドに寝かされているセンラの姿が。


センラはある程度応急処置が施されていて、体に巻かれた包帯には所々血が滲んでいる。



「セ、センラ……?」

「あ、まーしぃ!!」



今まで見た事もない相棒の姿に呆然としていると、ちょうど良かったわ!と96ちゃんが近寄ってきた。



「まーしぃ血液型は!?」

「O型やけど……。それよりセンラは……!」

「血が足りんのよ。確かセンラもO型やから、まーしぃ血ぃ分けて!頼む!」

「お、俺ので良かったらいくらでも分けるわ!」



そりゃこれだけ出血してれば血も足りなくなるわな。

96ちゃんは俺にセンラが寝ているベッドの隣に座るように促すと、注射のような管がついた機器を持ってきた。どうやらそれで俺の血を取り出し、センラに移すらしい。




誰が、誰がこんな酷い事したんや……。
許せん……!







「……ぅぐっ、……し、ま君?」

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ラッキー歌い手

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神谷朱里(プロフ) - 嶺音さん» ただいまでーす!続きはお楽しみに(*´∀`) (2019年6月1日 6時) (レス) id: 53f80ab33e (このIDを非表示/違反報告)
神谷朱里(プロフ) - 絢乃さん» わーありがとうございます!ただいまです! (2019年6月1日 6時) (レス) id: 53f80ab33e (このIDを非表示/違反報告)
嶺音 - おおーーΣ(゜Д゜)いっぱい更新されてる!お帰りなさい。お疲れ様で〜す。続きが凄い気になる!頑張って下さい!! (2019年5月31日 23時) (レス) id: feeb429954 (このIDを非表示/違反報告)
絢乃(プロフ) - お帰りなさいです!テストお疲れ様です! (2019年5月31日 23時) (レス) id: 2caae02809 (このIDを非表示/違反報告)
神谷朱里(プロフ) - 嶺音さん» ありがとうございます!頑張りますよぉぉお!!!(*゚∀゚) (2019年5月14日 6時) (レス) id: 53f80ab33e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱里 | 作成日時:2019年4月21日 20時

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