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113話 ページ28

私はあの後執事に連れられ、姫様の部屋まで戻り、着替えを済ませ、姫様の部屋で一息ついていた。


ドレスから着替える際に外してしまった、うらたさんから貰ったネックレスを見る。



「俺、Aの事が……」



好き…………。





その言葉が頭の中で何回もリピートされて、思い返す度に体が熱くなる。


こ、告白なんてされた事ない。もちろんキスだって無い。恋愛経験はゼロなのだ。


「本当に申し訳ありませんA様。何やら邪魔をしてしまったようで……」

『いえ……。私も、気持ちの整理をしておきたかったので』


これは事実だ。中途半端な気持ちで応えたくなかった。少し時間を置くのも必要だったのかも知れない。


「お詫びと言ってはなんですが、お茶を入れたので、どうぞお召し上がり下さい」


そう言って執事は、紅茶を私の前のテーブルに置く。カタリ、とティーカップが音をたてる。

私はありがたくいただこうと思い、ティーカップを手に取り、一口飲んだ。



すると、私に異変が襲った。


『げほっ、げほっ……!!』


喉が焼けるように痛い、息がうまく出来ない。頭がぼーっとする。体が痺れる。何これっ!!


私は持っていたティーカップを落としてしまい、パリンと言うガラス音と共に私は床へと倒れた。



持っていたネックレスから手を離してしまい、私から少し離れた所に落としてしまった。声を出そうにも、呼吸をするので精一杯だ。

私は床に横たわりながら、助けを求める為執事に手を伸ばした。



しかしそこには、私を心配する執事の表情ではなく、満面の笑みを浮かべる、いつもとは雰囲気の違う執事の姿が。




(うらたさん…………、助け……て……)


その光景を最後に、私の意識は途切れた。






【王国誕生祭】Fin

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ラッキー歌い手

うらたぬき


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神谷朱里(プロフ) - 嶺音さん» ただいまでーす!続きはお楽しみに(*´∀`) (2019年6月1日 6時) (レス) id: 53f80ab33e (このIDを非表示/違反報告)
神谷朱里(プロフ) - 絢乃さん» わーありがとうございます!ただいまです! (2019年6月1日 6時) (レス) id: 53f80ab33e (このIDを非表示/違反報告)
嶺音 - おおーーΣ(゜Д゜)いっぱい更新されてる!お帰りなさい。お疲れ様で〜す。続きが凄い気になる!頑張って下さい!! (2019年5月31日 23時) (レス) id: feeb429954 (このIDを非表示/違反報告)
絢乃(プロフ) - お帰りなさいです!テストお疲れ様です! (2019年5月31日 23時) (レス) id: 2caae02809 (このIDを非表示/違反報告)
神谷朱里(プロフ) - 嶺音さん» ありがとうございます!頑張りますよぉぉお!!!(*゚∀゚) (2019年5月14日 6時) (レス) id: 53f80ab33e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱里 | 作成日時:2019年4月21日 20時

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