正宗派のお姉様【刀剣乱舞】 (ページ9)

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(稲葉江side)

審神者「玉響！楽しみに待ってろよな！！」

主は、騒々しい男だ。

審神者「お前を笑顔にしてやるからな！」

玉響「ええ。ありがとうございます」

そう玉響に言いおいて

パタパタと風のように去っていった。

『今世のあるじ様は、とても活発な御仁ね』

横でくすくすと主が去った後の戸を眺めて目を細める。

こうして此奴と隣に肩を並べるのは幾時ぶりだろうか。

我よりふたまわりほど小柄な姿が妙に落ち着く。

『ねぇ。稲葉、言いたいことがあるなら
お口で話してくださらない？』

"目は口ほど物を言う"とはこの事ね。

なんて揶揄われる。

稲葉「、、、、、。」

『なんですか？私の大切な旦那様』

稲葉「我は、お前に会いたかった」

『私も、貴方に会いたかったよ。稲葉』

優しい声音で穏やかに微笑む玉響を優しく
己の腕の中に引き寄せると満足気に喉を鳴らす。

『ずっとその言葉を待ってたのに、中々言って
くれないから私から言おうとまで思ったのよ』

稲葉「そんなものどちらからでも変わらんだろう」

『変わるよ。私にとっては。』

我の肩に頭を預けて静かに目を瞑る。

『先程、弟たちに会ったわ。皆、相変わらず元気で
可愛らしくて、安心した、、』

『それで、皆持ち場があったみたいで、しばらく
した後に戻ってしまったの、』

『でも、私は弟達の後ろ姿を見て寂しく感じて、
なんだかもう会えないかもって思って』

我は何も言わぬのに「それでね、」とポツポツと
先程あったことを話し続ける。

『それを見た弟たちに"次からはいつでも会える"
って笑われてしまったの』

『これじゃあ姉らしくなくて嫌ね。』

稲葉「、、もう蔵に入れられることは暫く無い。」

『!!、、、そうだね。早く顔馴染みに会いたい』

『皆さん、どんな感じになってらっしゃるかしら』

『そもそも、私のこと。覚えててくれてるかな、、。』

稲葉「フッ、、。お前は忙(せわ)しいな。」

ああでもないこうでもないと百面相している間に
何人もの重なる足音がこちらに近づいてくるのがわかる。

審神者「おまたせ！できる限り大勢連れてきたよ」