幸せになるためのグリモワール ページ19
(夢主side)
音楽家の作曲にはメロディだけの曲と歌詞のある
曲と二つに分かれてある。
今回、私の元に来た依頼は歌詞のある曲作りが
求められている。
常に作詞作曲をしているから、素敵な言葉やフレーズ
をメモ帳に書き留めてある。
でも、それももう尽きそうで、新しく常に増やして
いかなきゃダメなのが現状。
『あ、、。そういえば』
"知っておるかえ?このビルの中には大きな書庫が
あっての、万国の書籍を取り扱っておるんじゃ。
是非機会があれば訪れてみると良い"
そうやって零くんが教えてくれたことがあった。
でも場所はどこだったかまでは覚えていない。
『もしもし、今、暇かな、』
零«なんじゃ、こんな昼間に電話とは珍しいな»
『ああ、今朝ね、お昼だけぽっかり予定が空いて、
零くんは?』
零«そうじゃったのか。我輩も事務所で仕事をして
おって、ようやくキリが着いたわい»
『そう。なら良かった。ひとつ聞きたいことがあって。』
零«ほう。なんじゃったかの»
『零くん、この前ビルの中に大きな書庫があるって
話してくれたでしょ?今からあそこに行こうと思って
それで、場所まで聞いてなかった気がしたから』
零«ククッ♪作詞の為の言葉集めかや?»
『うん。そんなところかな』
零«12階じゃよ。エレベーターを出てすぐじゃ»
『ありがとう。』
零«否、礼を言われるようなことは言っておらぬよ»
『もう、、。素直にうんって言えばいいのに、
じゃあ、零くん午後のお仕事頑張ってね。』
零«ああ。Aもの。»
『12階、、結構上なんだね、、セキュリティ万全ってこと?』
まぁ、アイドルがサークル活動で使うくらいだし、
セキュリティが甘かったら困るよな。
セキュリティ会社の人、警備員さん、いつもほんとに
お疲れ様ですってぼんやり考えながら
12階まで向かうエレベーターへ乗った。
チーン。と到着の音がなり扉が開くとほんとに
出て直ぐに書庫が見えた。
『うわぁ。本がびっしり、これは世界中の本あるわ。』
??「フフ。本当に沢山の本があるよネ」
そう独り言で言ったつもりが誰かに独り言を拾われた。
夏目「やァ、アズさん。奇遇だネ」
『逆先くん。こんにちは』
彼は零くんが可愛がっている後輩のうちの1人。
私の事を"アズ"って呼ぶ。多分レオくん経由だからかな。
猫のようなつり目にアシンメトリーに切り揃えられた
赤髪が印象的だ。
とてもすごい魔法使いなんだとか。
257人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Chloe | 作成日時:2022年9月25日 23時