黒子のバスケ【あの青春をもう一度】最終章 (ページ3)

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第42話ページ3

バタバタバタと走る音が廊下に響く。群れた生徒達は、猛進してくるその生徒を避ける。

階段を一段飛ばしながら駆け上がり、思いっきり扉を開けた。光が差し込み、眩しくて目を瞑る。

勢いよく開いたその音に驚いて、気持ちよく寝ていた青峰は体を起こした。

青峰｢お前…鯖山？｣

鯖山｢はぁっ、はぁ…あんたさ、また、エビに会いたいと思ってる？｣

青峰｢…そりゃ、会いたい。けど、俺には…｣

鯖山｢資格ないとか、権利ないとかどうでもいい！会いたいの？会いたくないの！｣

青峰｢会いたいに決まってんだろ｣

その言葉を聞いて、サバは自分の携帯を、彼に向かって投げた。危うく落としそうになりながらも、それをキャッチし、画面に目を向ける。

ミュートにしているその電話先は、私だ。

青峰｢！？｣

サバを見る青峰に、くいくいっと顎で電話を指すサバ。青峰は迷ってから、ミュートボタンを解除して、耳に携帯を当てた。

貴《サバ？》

青峰｢…よう｣

貴《青峰…？》

会って話している訳では無いのに、緊張が走る。

貴《サバは？》

青峰｢隣にいる。なんかわかんねぇけど、スマホ渡されて、電話に出された｣

貴《あーそうなんだ。あのさっ》

声はいつも通りだけど、心臓はバックバク。

いつだって、待っていて、追いかけてくれるのは…。

貴《私、またバスケを少しずつやろうと思ってるんだけど、練習付き合ってくれない？》