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秘匿の心 ページ27

炭「貴女は、鬼舞辻無惨を知っていますか?」



どうしよう。


なんて答えればいいの?


無惨さんは、人間から恐れられている脅威。


そんな人との関係を、簡単にわたしの口から零してしまって良いの?


考えろ。頭を回して。




「…鬼舞辻…無惨?」



なるべくとぼけたふりをしてみる。



わたしが彼の名前を言うと、一同は何故かほっとしたような顔をした。




炭「(名前を言っても大丈夫って事は……良かった)
ああいや、疑っているとかではないです!
俺、結構鼻が効いて。結構遠くからでも匂いを感じ取れるんですけど…

貴女から、『不思議な匂い』がしたんです。」



「不思議な、匂い?」



無惨さんと関係する事…?




炭「Aさん、鬼についてご存知ですか?
例外もありますが、人間を喰らう生き物です
けど、彼らは元は人間で。

鬼舞辻無惨という人物の手によって、人が鬼に変えられてしまうんです」

炭「…実は、禰豆子も。
でも、ちょっと例外というか、特別というか。」


な、禰豆子。と言うと、炭治郎さんは禰豆子さんの肩をぽんぽんした。

禰豆子さんもそれに応じるようにふんふんしている。


禰豆子さんも鬼なんだ…。


「(特別…?どういう意味だろう)」



炭「貴女からしたのは、『鬼舞辻無惨の血の匂い』…
本来その匂いは、鬼の気配そのものなんですけど、Aさんからは人間の匂いがしたし…」


産「確かに、この子は鬼ではないね。
純正の、ちゃんとした人間だ」




………あー、、


心当たり、ある、、、




最初、無惨さんに鬼にされかけた時。


その時注がれた血の匂いだ。


彼の血はきっと特別なものだろうから、


わたしが鬼にならないからといって消化はされず、


まだわたしの中に残っているんだ……




けどどうしよう、こんな事言えるはずもない。


だって、言ったら……………







産「隠さなくても大丈夫だよ。
きみは……………きっと、



『彼に、鬼にされかけた』のだろう?」

全て御見通し。→←彼等、鬼殺隊につき



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作者名:スイ | 作成日時:2020年1月25日 22時

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