ひかりふる【鬼舞辻無惨】 (ページ15)

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罪でもいい、ページ15

無惨さんが何故、鬼の創造主なのか。

存外、彼は色んな話を聞かせてくれた。

かの昔、彼は病弱な青年だった事。

自ら殺めた医者の薬で鬼になった事。

強靭な肉体を手に入れた代償に太陽の下に出られなくなり、

手がかりとして有力な〝青い彼岸花〟を探している事。

そして、〝日光を克服する鬼〟を探すべく
数多の鬼を増殖させ続けている事。

鬼を殲滅する精鋭『鬼殺隊』への対抗馬として結成されている『十二鬼月』の事も聞かせてくれた。

さっきの童磨さんも、その1人らしい。

「あ…」

あれ。

一通り話を聴き終えたわたしは、気付いたら涙を流していた。

無「……A？なぜ泣く？」

自分の話に涙を流すわたしを見て、無惨さんは少し目を見開いて驚いた表情をしている。

だって、あまりにもかわいそうじゃないか。

生まれつき病弱な身体を持ち、

薬という救済措置を得たかと思いきや、

こんな慈悲もない呪いに縛られてしまうだなんて。

人々はそれを『悪魔』『化け物』と罵り、

挙句の果てには太陽のひかりを浴びる事すら許されなくなった。

無「A……」

周りの人間がいくら彼を恐れようと、疎もうと

同情もしてしまう。

涙も流してしまう。

だって、わたしとそっくりなんだもの。