Obstinate*19 ページ19
なんでも上手くいくわけじゃないけど、やってみなきゃわかんない。
何したかわかんない、だけど私が悪かったのかもしれない。
このまま、ずっと話さなくなるのは嫌だから
私は仲野を待つことにした。
「でさー、あの時のアイツめっちゃ…………」
「まじかよっ!それ………」
男の子たちの声がして顔を上げると、仲野と同じ部活の人達がそこにいた。
『ねぇ!』
「ん?あ、拓真の。」
「あー、噂の彼女?」
なんか、色々言われてるけど、今はそんなこと気にしてる場合でもない
『仲野ってもう来てるかな?』
「おぅ、アイツなんか急いでたみたいだけど先生に呼ばれてさ。まぁ、もうすぐ来ると思うよ。」
『そっか、ありがとう。』
それだけを聞いて、私はまた校門で待つ
「拓真と仲良くなー。」
『え、あ…うん!』
しばらく待つと、向こうのほうにそれらしき影が見えた
『っ…………』
走っているのがわかる、別に私に気づいたわけでもなんでもないんだろうけど
私は一度深呼吸をすると、仲野のほうへ駆け出した
.
.
.
徐々に見えてきたその顔は、なにか焦っているようにも見えて。
『……………仲野っ!』
「っ!」
名前を呼ぶと私に気づき、目を大きく見開いて走っていた足をゆっくりと止めた。
「ビビった………。」
『…………あの。』
「……………ごめんな。」
『へ?』
目の前に立ち止まり、覚悟を決めたときだった
仲野が謝罪の言葉を口にしたのは。
「俺、超我が儘だし、口悪いし。あ、それと…………」
がさっと仲野が鞄から取り出したのは私のあげたプレゼントじゃなくて、後輩ちゃんがあげたであろう、あの香水だった。
「これ、後輩に貰ったんだよ。協力して欲しいとかなんとか言われて、してやったらくれた。」
『………そっか。』
「………いる?」
『…………はぁ?』
謝ってきたのは相当珍しかった、だけどそれ以上に今はコイツの無神経さが目立つ。
「だって俺、お前がくれたの……………あるし。」
『っ。』
よくよく見てみたら、鞄に大事そうに入れられていたのは私のほうだった。
「凛空にでもやろっかな。迷惑かけたし。」
『うん、そうして。』
「りょーかい。」
こうやって普通に話せることが、私達の仲を表している。
『ねぇ…………その、なんで怒ってたの?』
でも1番知りたいのはそれだけ。
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あおはる - えぇぇぇぇぇぇぇえ!! 終わり方あぁあああああ! 好きぃぃぃぃぃぃい!!! 好きな人と性格似すぎて怖い まっ、好きな人のほうが全然かっこいいんだけどねっ♪(?) 大好きです (2021年7月6日 23時) (レス) id: a5ff14c25a (このIDを非表示/違反報告)
とあるY - 好きな人と性格が似すぎてビックリしました! (2021年1月13日 16時) (レス) id: 421fd3c561 (このIDを非表示/違反報告)
澪 - 読み始めは、どうなるの?と思いました! すごく“青春,,が書かれていて、自分が主人公になった気がして、もう本当にドッキドキが止まりませんでした!最高です! (2021年1月12日 6時) (レス) id: 0a82627353 (このIDを非表示/違反報告)
ayana1101(プロフ) - まじ最高です (2020年3月22日 18時) (レス) id: d9ed228046 (このIDを非表示/違反報告)
海 - なんだか私の好きな人にとても似ていました!面白かったです!! (2019年10月30日 22時) (レス) id: 1dbf98b378 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちねな | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/5d6d080ec71/
作成日時:2014年3月22日 21時