まぁまぁ、原作崩壊も程々に Ⅲ (ページ19)

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タバコを吸うコックページ19

お金を持ってなかった海賊が追い出されたんだ……

「……

ごめんみんな先に頼んでて！！」

「あっちょっとまちなさいよ！」

何処にいるか分からないし、もしかしたらもうこの船を去っているかもしれない

けれど気になり始めるとつい行動に移してしまう

できるだけ血の匂いが濃い道を辿って行けば甲板に出た

「……！！！面目ねェ、面目ねェ！！

死ぬかと思った……！！もうダメかと思った……！！」

「クソうめェだろ」

傷だらけで涙を流しながら炒飯を頬張る男性と、それを見守る金髪のコック

なんだ……この船、いいコックいるじゃないか

「戻ろう」

戻れば3人とも沢山料理を頼んでいた
どれも美味しそうなものばかりでお腹が鳴りそうになる

「どこいってたんだお前は」

「ちょっとね笑」

席に座ると隣に座っているナミからお肉を差し出された

「あんたはもっと食べなさいいつも食べてないんだから！」

「今までちゃんと食べてたんだけどなぁ、うむっ」

「本当は大食いのくせに節約だって言って食べなかったの知ってるんだから」

「バレてたのね……」

急に人数が増えた事で限りある食材を節約しながら使わないといけなくなった
結果Aが食べる量が減ってしまったのだ

「そりゃそうよ、だから今日はきちんと栄養高いものを食べなさい」

「ありがとうナミ」

本当に優しいな、ナミは

「あぁ海よ、今日と言う日の出会いをありがとう
あぁ恋よ♡この苦しみにたえきれぬ僕を笑うがいい

僕は君達となら海賊にでも悪魔にでもなりさがれる覚悟が今できた♡
しかしなんという悲劇か！！僕らにはあまりに大きな障害が！！」

「「？」」

急にどうしたんだこの人……さっきの良いコックじゃないか

どうしたんだクネクネしながら目をハートにして……

「障害ってのァおれのことだろうサンジ」

「うっ、クソジジイ！！」

クソジジイと呼ばれたのは髭を器用に三つ編みにしたおじいさん、いかにもコックって服装の人だ

「いい機会だ海賊になっちまえ、お前はもうこの店に要らねェよ」

なんだが、嫌な予感がするのは私だけだろうか……これ以上話が進めば喧嘩が起こりそう……

「おいクソジジイ、おれはここの副料理長だぞ
おれがこの店に要らねェとはどういうこった！！」

「客とはすぐ面倒事を起こす、女とみりゃすぐに鼻の穴ふくらましやがる
ろくな料理も作れやしねェし、てめェはこの店にとってお荷物なんだとそう言ってんだ」