..*..07..*.. ページ8
夜。
いづみさんの部屋で寝ることになった私は、夜中に目が覚めた。
…眠れない。
１回目が冴えるとダメなんだよね。
私は、いづみさんを起こさないようにそっと部屋を出た。
行く宛なんてないけど…。
気付くと私は、無意識に万里の部屋の前に来ていた。
「…万里寝ちゃってるよね…」
中に入るのを躊躇った。
時刻は日付が変わって暫したったくらい。
…ゲームで起きてるかもしれないけど、この時間は迷惑だよね。
扉の前でうろうろしていると、ゆっくり開いた。
「！」
「…摂津の妹？ こんな時間に何してんだ」
「あ…兵頭くん。 えと、万里いる？」
「摂津？ いねぇよ。 至さんの部屋辺りだろ」
「…やっぱり、ゲームか」
「…入るか？」
万里は部屋にいない。
でも、あまりにも自然に扉を開いてくれたから。
万里と兵頭くんの部屋に私は足を踏み入れた。
..*....*..
【side*十座】
「…入るか？」
俺、何であんなこと言ったんだ？
…摂津の野郎が居ないなら、こいつがここに留まる必要はねぇ。
「あ、この課題…月曜までだよね？」
「あ？ …稽古に時間費やしてたら、忘れてたんだよ」
机に置いたままだったプリントを見て首を傾げる。
俺の服をくいと引っ張り…。
「応用、教えようか？ 消した跡多いし…悩んでたんでしょ」
「…いいのか？」
「万里は戻ってくるかわからないし、どうせ眠れないからね」
「…悪い」
ふわっと柔らかく微笑んで俺に向かって手招く。
…椋の奴から聞いたことあったな。
これが、あざとい…か。
悪くないと思っている俺がいた。
「終わった。 摂津妹、助かった」
「…あのさ？ 兵頭くん、その摂津妹ってやめない？」
「あ？」
「なんかすごく違和感。 普通に名前で呼んでよ」
「…A…？」
「ん。 私は十座って呼ぶね」
…なんだこれ…。
ただ、名前で呼ぶだけなのに…。
落ち着かねぇ。
..*....*..
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琉架 - この作品すごく面白いですね!更新頑張ってください!応援してます!! (2018年2月3日 0時) (
レス) id: cc5efc05e7 (このIDを非表示/違反報告)
悠羽 - A3やってるのでどうしても監督目線になっちゃいます...この作品大好きです！更新頑張ってください！ (2018年1月31日 2時) (レス) id: ac8906f900 (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - 初コメです(ﾉ)`ω´(ヾ) 面白くてとても好きです！ 応援してます！ (2018年1月18日 15時) (レス) id: 0fcd020c71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椎麻 | 作成日時：2018年1月15日 2時
