独り占め_ymmt ページ10
「あ、伊沢さんだ」
お互いの仕事が片付いた一日の終わり。毎日の楽しみである祥彰くんとの時間だ。たまたまつけていたテレビの中では伊沢さんがドヤ顔でトークをしている。相変わらずテレビでは余裕のある大人な雰囲気を醸し出していて、とても普段QuizKnockではしゃいでいる人と同一人物には思えない。
「そうそう。聞いて欲しいことがあるんだけど」
山「ん?なに?」
「伊沢さんにこの前、ちょっとサッカーの話しただけで軽く1時間は捕まってさ〜。1時間って凄くない?」
山「ふふ、凄いかも」
少年のように目を輝かせながらサッカーについて話す伊沢さんはとても楽しそうだったけどこちらとしてはいい迷惑だった。訳の分からない海外の選手の話までされそうになったときには慌てて別の話題にすり替えたほどだ。
「話は面白いんだけどね〜。あ、その前もね、伊沢さんの書いた記事の話で盛り上がっちゃて!気づいたら2時間くらい話しててさ!お互いお喋りがすぎるって話になって」
「しかもその時にちょうど福良さんも来てさ。ふふ、あれは本当に楽しかったな〜」
山「…へー、そっかー」
「初めて伊沢さんに会った時だってね、」
山「Aさん」
普段の優しい声色とは違う低い声が部屋に響く。珍しいことで少し驚いて販社的に振り向くと視界いっぱいに祥彰くんの顔が映る。突然のことで少しの間何をされたのか理解できなかった。
「へ、なに急に!?」
山「今、Aさんの頭の中僕のことで頭いっぱいですか?」
「そ、そうだけど…?」
山「よかったぁ。…2人でいる時は伊沢さんじゃなくて僕のことだけで頭いっぱいにして?」
そう言いながらまた近づいてくる顔。
祥彰くんの一言で伊沢さんのことなんて忘れるくらいなのに。
そう答えるのにはもう少し時間がかかりそうだ。
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どうも。ユキです。
というか元ゆーなです。諸事情でアカウントが変わったため名前も変わりました。すみません。また改めてよろしくお願いします。
作者.ユキ(ゆーな)
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ゆーな(プロフ) - かなとさん» 確認ミスでした。ご指摘ありがとうございます! (2019年10月9日 7時) (レス) id: 32accdebbf (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年10月9日 6時) (レス) id: 2c9a625555 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユキ x他1人 | 作成日時:2019年10月9日 6時