. ページ6
2人で買い出しをしている時も極力丁寧な言葉遣いに態度をしたし、少しでも福良さんが私のことを好きになってくれればいいのに、と思いながら帰路につく。
ふ「Aちゃん、少しだけ公園寄らない?」
「いいですね〜何か飲みます?」
ふ「ううん。大丈夫。ちょっとこっち座ってよ」
不意に福良さんとの距離が近づいて動揺する。今日は大人しくするために福良さんにあまり近づかなかったせいか、福良さん免疫が落ちているらしい。少し近づいただけで心臓の拍動が早くなるのを感じた。
「どうかしました?」
ふ「いや、むしろ僕何かしたかなぁって思って、今日なんか変じゃない?」
「そ、そんなことないです…よ」
あまりにも図星すぎて上手く返事ができない。
「ほらそれ。なんで今日はそんなによそよそしいの?…ごめん。僕心当たりがなくて、言いにくいかもしれないけど教えてほしいな」
申し訳なさそうに言う福良さんに私の罪悪感が募る。どうも私はこの人に弱すぎるらしい。結局1日と持たずに大人になろう作戦は失敗だ。
「…福良さんはもっと大人な人が好きだと思って、福良さんだって大人ですし、子供みたいな私じゃ似合わないと思ったのでこうちゃんとかに色々きいて大人っぽくしてたんです…」
隣からはぁ、と大きな溜め息が聞こえる。数秒の沈黙が私の心に重石を乗せる。
ふ「Aちゃん」
「はい…」
ふ「Aちゃんは子供っぽいって思ってるかもしれないけど、僕はそこが魅力だと思ってるし、むしろ今日みたいな態度をとられると嫌われちゃったのかと思うよ」
「ご、ごめんなさい」
ふ「謝らなくてもいいよ。ただ、あんまり急にそういうことされるとびっくりしちゃうなってこと」
福良さんが困ったように笑う。その笑顔がなんだか私に本当に同情しているようで、どうしても涙が堪えられなかった。
ふ「えぇ!?Aちゃん?なんで泣いてるの?ごめんね!僕少しピリピリしてて、泣かせるつもりじゃ、」
「私のこと可哀想だなんて思わなくていいです。だから正直に答えてください。
…私のこと本当に好きですか?」
.
198人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「QuizKnock」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆーな(プロフ) - かなとさん» 確認ミスでした。ご指摘ありがとうございます! (2019年10月9日 7時) (レス) id: 32accdebbf (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年10月9日 6時) (レス) id: 2c9a625555 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ユキ x他1人 | 作成日時:2019年10月9日 6時