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前回のあらすじ

軍に勧誘され、医療班への加入が決まってから数日後、顔合わせ当日。
安心しろAちゃん、骨は拾ってあげるから!


『ふ、ぅ……』

この城の警備員だという男性に案内してもらっていざ着いた会議室。

この部屋にわたしがこれから仲間として一緒に活動していく人たちがいるわけだ。

……どうしよう、心臓のバクバクが止まらない。

手のひらに、指で「人」──ならぬ「エルフ」と書いてぱくりと呑み込む。

そして定期的に深呼吸を数回……

──などと、緊張を解すためのことは大体やった。


総統曰く「ここの幹部は全員遅刻魔だから多少遅れても大丈夫」とのことだった。

が、さすがに新人が初日から遅刻はいけないと思ったので約束の時間の一時間前に来た、わたしえらい。

そんなことをぐるぐると考えていると、次第に緊張も鼓動も落ち着いてきたので、意を決して会議室のドアに手をかける。


『え、と、失礼します───』


ギィ……と年季の入った耳に障る音を立てながら扉がゆっくり開く。

中にいたのは、「天」と書かれた雑面を顔につけている小さな男性、そして我らがゾムさん。

あと、長い前髪で片目を隠している眼鏡の男性。

その3人だった。


ゾムさんは笑って小さく手を振ってくれていたが、残りの2人は驚いたように目を見開いていた。


『えと、すいません。早く来ちゃったみたい、で。A、といいます』


無言の空間は居心地が悪いので、新人たるわたしが口火を切る。

すると、眼鏡男がハッとしたように立ち上がり、わたしに寄ってきて──さらには手を握ってきた。


「麗しいお嬢さん、今度僕とお茶でもいかがですか」


……はえ、ナンパですかこれ。

ナンパなんてされたのは一体何年ぶりだろうか。

懐かしい感覚に、ちょっと感動すらしてしまう。


『ごめんなさい、嫌です』


でも嫌なものは嫌。

というかこの眼鏡さん、軽薄そうで嫌い……


「ははっ大先生振られてやんのwwww」


小さな男性に 大先生、と呼ばれた眼鏡男は悔しそうに地団駄を踏む。


『ほんとにごめんなさい、えと、……だいせんせい、さん』


悔しがる姿が本当に鬼気迫っていたので、圧に押されて思わず謝ってしまった。


「──あ、俺ウツ!やで!ウツ先生とかウツくんとか呼んでな♡」


……うん、やっぱ見た目通り軽薄そう。


隣の小さな男性も口を開いた。

「俺はロボロや。よろしゅうなお姉さん──いや、Aちゃんって呼べばええか」

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作品ジャンル:恋愛
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まこち(プロフ) - 初コメ失礼します、続編!!楽しみにしてます!!!! (2022年1月17日 17時) (レス) @page50 id: 2e33e63444 (このIDを非表示/違反報告)
ユノ(プロフ) - シュネーさん» ひえぇありがとうございます……!!!頑張ります…( ´ω` )/ (2021年9月29日 23時) (レス) id: 822e5c31a6 (このIDを非表示/違反報告)
シュネー(プロフ) - ユノさんおめでとうございます!(*•̀ᴗ•́*)و ̑̑がんばれー (2021年9月29日 22時) (レス) @page35 id: ee9d47dabc (このIDを非表示/違反報告)
シュネー(プロフ) - 面白かったです!ありがとうございます!(?)ゆっくりでもいいので、楽しみに待ってます! (2021年9月28日 23時) (レス) @page27 id: ee9d47dabc (このIDを非表示/違反報告)
れたす(プロフ) - 好き……え、設定も文才も言葉選びも何もかもが好き…頑張ってください、応援してます…… (2021年9月28日 7時) (レス) id: 3705531e30 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユノ | 作成日時:2021年9月24日 0時

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