【d!】エルフはロリじゃありません！【shp】

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前回のあらすじ

「グルッペン・フューラー」という名前に強い嫌悪感を示す夢主ちゃん。
パニックを起こしちゃった夢主ちゃんを救ってくれたのは、




「……、A」


───ふわり、と。


後ろから、だれかが優しく抱擁をしてくれた。


『しょー……くん……？』


それは、考えるまでもなく、わたしの幼なじみで。


しょーくんは涙すら滲ませた鼻声で、優しく訴えてくる。



「……、、K国のグルッペン・フューラーがAに何をしたのかは、俺らは知りません。でも、でも、絶対にW国は、グルッペンさんは、Aに手を出さない。約束します」



……案外低く優しい彼の声は、背中を通してわたしに優しく響いてきた。


───と同時に、一瞬前まで脳を蝕んでいたフラッシュバックが止み、次第に涙も止まる。



『……、ごめ、なさい……』



思えば、K国のグルッペン・フューラーはただの人間だ。

100年も生きているなんて、そんなことできっこない……



『ええんですよ。でも、そうやな、いつか話してくださいね』



……今も昔も、しょーくんには敵わないな。



優しく微笑んでわたしを包んでくれる幼なじみの微かな笑顔を見て、そんなことを思った。


「あーあ、ショッピくんはまたええとこ取っていきよって……ま、行くで、A。もう大丈夫やんな？」


『……、はい、大丈夫です、行けます』


わたしは決意を固め、まだ赤い瞳を袖でぐいと拭い、きっと城門を見つめた。

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