逃げたい。3 ページ5
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緑谷出久。彼はストーカー気質の少年である。私しか知らない事をしれっと話すもんだから、彼には毎回違う意味で度肝を抜かれる。
「Aちゃん、美味しい?」
『緑谷くんがいなければ』
「美味しいよね?(圧)」
『ウワァッ緑谷くんがいるおかげでめちゃくちゃ美味しいなぁ〜!!!!(手のひら返し)』
そっか〜。と言って隣でニコニコと笑う緑谷くん。
目の前にいる飯田くんは「君達は本当に仲がいいな」と感心したように言うが、お茶子ちゃんは「それは違うんじゃ…、」と苦笑していた。流石お茶子ちゃん…!!
「そういえばだけどAちゃん、また相澤先生のところに行ったって本当?」
首を傾げて言う緑谷くん。こういう時は普通の少年に戻る。
いつもこういうのだったらいいのに。…いや待てどこから情報仕入れた????
『いや、うん。まぁね。でも何時もみたいに捨てられたよ…』
「それはそうだろう!凝固くんはタフである上に個性の使い方を熟知しているため、もしかしたら脅威になり得るかもしれない。手離したくない存在になるのも分かるぞ」
『…私三十路に興味ないよ』
「Aちゃん、ちゃう。そういう意味やない」
静かに首を振るお茶子ちゃん。
更に“ヒーローとして、って事やないかなぁ?”と補足を頂いた。あ、そういうこと(バカ)
『でも私もここ辞めたいしなぁ…緑谷くん怖いし』
「それ僕の前で言う?」
『いやどうせ言っても緑谷くんは嗅ぎつけてくるから』
「犬…????」
お茶子ちゃんがボソリと呟く。
きっと飯田くんが聞いてたら「緑谷くんは人間だろう」って言ってたんだろうな。あの子結構天然だから。
好物のトンカツを食べていれば、飯田くんが「あ、」と五十音の最初の音を発する。
「凝固くん。一つ質問なのだが、轟くんと交際を始めたのかい?」
『いやしてねぇけど……。…まさか、また妄言吐き散らしてた??』
轟焦凍。彼も緑谷くん達と同じく同級生で、妄想症状を「現実ではない」と知っていながら理想を吐く、精神疾患ボーイである。
「妄言と断言するのは少し抵抗があるが…まぁ、端的に言えばそうだと思うぞ」
『そっか…ねぇ緑谷くん、轟くんどうにかしてくんない?』
「無理というか、イヤかなぁ。クラスメイトだから仲良くしたいし」
『仲良くしたいなら私のストーカーもやめ』
「ヤダ」
『何でだよぉッ!!!!』
その後ランチラッシュに怒られたのは言うまでもない。
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なつみ - 早く続きがみたい!!!!!早く戻って来てください!!!!! (2022年5月12日 21時) (レス) @page43 id: 8f19dbd458 (このIDを非表示/違反報告)
ロスト(プロフ) - ブロッコリーさん» それなw夢主……ご愁傷さま( ̄∇ ̄) (2021年7月24日 16時) (レス) id: 467929d968 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッコリー - 下に同じく…まぁ次回くるならくるで夢主大変そ…ご愁傷さま(*^^*) (2021年7月18日 1時) (レス) id: eac5d2add4 (このIDを非表示/違反報告)
ロスト(プロフ) - 面白いのに更新停止……戻ってくるといいなぁ…… (2021年6月13日 23時) (レス) id: 467929d968 (このIDを非表示/違反報告)
だしこんぶ - 姫はじめって何話ですかァァァァ (2021年4月1日 19時) (レス) id: f0f86e4d5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イケメンになりたい。 | 作成日時:2019年12月1日 16時