29.その瞳に映るのは… osht ページ39
osside
ある日のお茶会。
恋人のらんらんと一緒にお茶を飲んでいると、らんらんはふいに俺の目をじぃっ、と見つめて。
「……ねぇマンちゃん？今日って、エメラルドの日なんだって。」
「……？そうなん？初めて知ったわ。でもなんでいきなりそんなこと…？」
するとらんらんは俺の頬に手を添えて、綻ぶように笑った。
「だってマンちゃんの眼、キラキラしてるし鮮やかだし、エメラルドみたいで綺麗だから。」
真っ直ぐに、瞳の奥の方を射貫くように覗き込まれて、会心の一撃。
今のはちょっと無理…！
「…らんらん…？そんな殺し文句、どこで覚えて来たん…？」
「えぇ？思ったこと言っただけだよ？」
もう、マンちゃんてば、なんて言いながらにこにこと笑っているらんらん。
今自分が致命傷を負わせたことなんてきっと自覚していないんだろう。
「あぁ…らんらん可愛すぎて攫われないか心配やわ……。」
「攫われないよ。もし攫われても絶対マンちゃんのとこに帰ってくるから安心して？」
人好きのする笑顔で大袈裟だなぁ、とくすくすと笑う。
笑い事やないよ…。
「……まぁ、らんらんを攫う奴がおったら散々拷問して殺すけどね？」
「もう、大袈裟だってば。それに俺、守られるんじゃなくてマンちゃんを守ってあげたいから。」
そのために頑張って鍛えてるつもり、と言って、ぐっ、と握り拳を作ってみせる。
そうだね強いね…萌え殺す力が……。
「頼もしいなぁ。けど、あんまり無理はあかんよ？もしそれで倒れたらべたべたに甘やかすの刑やから。」
「何それ罰になってないよ？というかそれマンちゃんにも言えることだし。マンちゃんも無理して倒れたらべたべたに甘やかすの刑だからね？」
「えーご褒美……。」
「ね？でしょ？」
ついいつものように談笑してしまったけれど、何か脱線してる気がする。
「……というかなんの話してたんやっけ…。」
「マンちゃんの瞳は綺麗だねって話。」
「あぁ、じゃあらんらんの夜空みたいな綺麗な瞳も、空の日とかに讃えてあげないとやね？」
「もう……。マンちゃんってそういうとこずるいよね…！」
茶化しあって、照れたりして、談笑して。
この時間が一番幸せだ。
君がエメラルドみたいと言った瞳に映るのは、いつも
…………………………………………………………………………………
今日、5月4日はエメラルドの日らしいです。
知ってから衝動書きしました。
滑り込みセーフ…？
30*.手の鳴る方へ zmem【1】→←28*.透明カレイドスコープ knsyp【3】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 206人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
るある。 - ラッピングしてお返しするところ、、、尊い‼️ (5月12日 1時) (
レス) @page37 id: daaa2cbdca (このIDを非表示/違反報告)
るある。 - 最高です(・・)ﾏｶﾞｵ (5月12日 1時) (レス) @page33 id: daaa2cbdca (このIDを非表示/違反報告)
レマ - ありがとうございます 尊いです (2023年4月16日 16時) (レス) @page34 id: a92f5b28bf (このIDを非表示/違反報告)
Labo(プロフ) - 電球ソーダさん» 返信、遅れてしまってすみません！尊いは最大の褒め言葉です…！ありがとうございます…！！ (2022年5月24日 5時) (レス) id: 34b51c2cbe (このIDを非表示/違反報告)
電球ソーダ - 尊い (2021年7月3日 3時) (レス) id: 9b3bfa43e1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Labo | 作成日時：2020年4月21日 10時
