【ω/r/w/r/d/!】妄想の墓場 第二墓地【BL 】

27*.チェイン・スピーカー zmrb【1】 ページ34

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ある日の生放送。
今日はゾムと二人での生放送で、
前々から結構楽しみにしていた。
放送が始まってから、動画の話、ゲームの話、ご飯の話、最近あったこと、他のメンバーのこと。
雑談みたいに色々と話している中で、ある一つのコメントをきっかけにそれは起きた。
最近あったことの話で俺の話す番だった時。

「え、だから…………ん？」

「お？ゾムどうした？」

「いや、『可愛いなww』っていうコメントが流れとったから。」

「は？それがどうかしたん？」

普通のコメントなのに何をそんなに反応するのかと聞き返すと、何故か嬉しそうな声で。

「いやー、よう分かっとるなぁと思って。」

……んん？

「ん？ん？ちょっと待てゾム、お前何言うてんの？」

よく分かってる？
待ってくれ、それはつまり……

「そうなんすよロボロって可愛いんすよ〜」

マイク越しに楽しそうな声が聞こえる。
一瞬意味が飲み込めなかったけれど、理解したら顔が急激に熱くなっていくのが分かった。

「はっ！？ちょ、いきなり何！？おかしいやろほらコメント引いてるで！？」

このままじゃ放送事故になりかねない。
というか俺が話せなくなって放送事故になる。
だって好きな相手に可愛いなんて言われたら誰でも……。

「結構寂しがり屋なところとか可愛ええんすよ！！この間なんて……」

「あ゛ぁぁぁ！！！ゾム！！ゾム！？お願いやから帰ってきて！？正気に戻れや！！」

ヘッドセットのマイクに向かって大絶叫をしてしまった。
リスナーの皆さん(の耳)ごめんな。
恨むならゾムを恨んでな。

「もー、ロボロ大声出しすぎやで。ほらコメントでも……あ、『ロボロ照れてる？ww』ってコメントがあるけどもしかしてロボロ照れてるん？」

ゾムのその発言で画面に
『え、照れてるの？ww』『可愛いww』
『おいいちゃいちゃすんなってwww』というコメントが流れていく。
図星やけど！図星やけど……！！

「……っ、照れてないしこれ軽く放送事故やし！！ほら次行くでゾム！！」

そこからの放送は終わりまで何を話したか覚えていなかった。
そりゃあ想い人に可愛いって言ってもらえて嬉しくないわけがないけれど、今は状況が状況だ。
何とか驚きと嬉しさでぽやぽやする頭を働かせて放送を終える。

「じゃあ今回はこの辺で。次もよろしくな〜」

プツン。
放送終了画面になった瞬間、スマホを取り出してゾムに電話を掛けた。

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