【ω/r/w/r/d/!】妄想の墓場 第二墓地【BL 】

22.キライリバーシブルヘイト utsha【3】 ページ16

utside


鋭い声を上げ、涙に濡れた彼の瞳が怒気を孕んで僕を射貫いた。

「あほ、大先生のどあほ！！っ、守れてないなんて誰も言ってないやん！守って欲しいなんて言ってないし、独り善がりすぎんだよ……ッ！」

彼の震える手が僕のジャケットをくしゅ、と握った。
その仕草はまるで、縋るみたいで…。

「俺は……っ！大先生とおるだけで幸せでいられんねん！それくらい大先生のこと好きで、それなのに……っなんでそんなこと言うん……？」

ぽろぽろと涙を零して叫ぶ彼の表情がとても哀しくて、心臓の奥がずくん、と痛んだ。

「シャオちゃ……」

「なぁ、なんで……なんでもっと自分のこと大切にしてくれへんの……？それでお前が死んだら……ッ…！…………死んでも、嫌いになれずにきっとずっとお前を愛してる俺はどうしたらええん……？なぁ…ッ！」

「シャオちゃん……！」

「お前が死んだら……、俺は絶対俺の事嫌いになるよ。ずっと憎む。……殺したいくらい、憎む。だから………ッ！……死ぬなんて、言わんといてや……！！」

ついに俯いてしまった彼をぎゅっ、と強く強く抱きしめる。
そうだ。
シャオちゃんは僕のことこんなに愛してくれてる。

「……うん、ごめん。もう言わへんよ。絶対。」

そう言って優しく頭を撫でてやると、彼は僕の胸に顔を埋めて。

「……ッ、もうどこにも行くなよ……？」

「…もちろん。シャオちゃんが嫌って言っても離さへんよ。」

君が僕の隣に居てくれるなら、僕は────

※皆様にお知らせです【リクエストについて】→←22.キライリバーシブルヘイト utsha【2】

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す