ダメ31 ページ34
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『うっ、くるし!苦しい。やめ』
「辛いか?やめてほしいか。」
酸素の回ってこない脳で、意識が朦朧とする中
そう私に問う鬼舞辻に向かって思い切り首を縦に振った
涙を私の首を締めるそいつの腕にポロポロと流し 必死な顔で命乞いをする私の姿は
鬼舞辻からしたらとても滑稽で無様に見えるだろうな
まあ、それで目の前のこいつは満足そうに笑みを浮かべるんだから本当に狂ってる
「良いだろう、その代わり私の側から離れないと誓え。さもなくば痛みを与え続けて殺す」
あー!!!それはズルいんでないの!?!?と頭の中では盛大に反発していたものの
身体は恐怖で指一本も動かないし もう力も入らないので首を縦に動かす事も出来ない
そして震える体でようやく絞り出せたカスカスの声で 鬼舞辻に向かってこう言う
『くたばれ』
「……阿呆め」
『ヴ、く、ぁあ』
「随分とまた生意気になったものだ…。端から殺すつもりなどなかったが、お前には地獄を見せねばならんようだ」
首を絞める力が強くなり、辛うじてできていた呼吸も段々と細くなっていく
あー、しんどい。私ってこれまで何億回も死にそうになったのに、なかなかくたばらないのはなんでなんだろうね。
息も絶え絶えになっていた中 鬼舞辻の言葉はあまりよく聞くことができていなかったけど
私がこれからどんな目にあうのかくらいは、馬鹿だけど理解はしてた。
あーさぞかし痛いんだろうなあ、ともう諦めて苦痛からか怖さからか意識が飛ぼうとしてたとき
鬼舞辻の顔が 近づいてくるのがぼんやり見えた
『、ん』
状況が理解できなかった
今の感覚は?口に残る違和感は?
触れるような接吻とやらをされたんだとようやく頭が追いつく頃には 一呼吸置いて鬼舞辻がまた近づいてくる
今度は顔をなるだけ横に逸らすが、手でグイッと強く掴まれ 強制的に向かい合い
先程とは真逆で、口を喰われるように深い接吻をされた
『ん、ぐ、うやめ』
汚らしい水音が静かな部屋に響くのを私は黙って受け入れるしかなく
私の牙とは全然違う 立派な大きい牙が私の舌を執拗に噛んでくる。
いてぇなバカ!!!!と叫び散らしたい所だけど流石にそんな度胸も気力もない
痛い、痛い、気持ち悪い、痛い
早く終わってしまえ
そう強く願っていると ふと体が浮いた
次にはボスンとどこかに叩けつけられ、痛いと覚悟するもそこまで痛くはない
ビビって瞑っていた目をあけて周りを見ると此処はあのベッドだった
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m - 初コメント失礼します。鬼舞辻推しとしては素晴らしい作品だなと思いました。そして、夢主ちゃんが泣き虫な点もこの作品の良いところだと思いました。これからも、作者様が明るい気持ちでこの作品に戻って来てくださることを願い、応援しております。 (2023年2月19日 1時) (レス) @page45 id: 6abbe396c0 (このIDを非表示/違反報告)
らいむ - 不死川さんオチを恵んで・・・ください・・・ バタ(倒れた) (2022年12月29日 15時) (レス) @page45 id: 7852438752 (このIDを非表示/違反報告)
美穂(プロフ) - 途中で終わっていて寂しいですてんまた更新されるのを楽しみにしてます (2022年8月6日 21時) (レス) @page45 id: c0f42fdb83 (このIDを非表示/違反報告)
thmrt1214(プロフ) - お話が更新されていて、とても嬉しいです! (2021年11月18日 12時) (レス) id: 92e3ef3143 (このIDを非表示/違反報告)
こたちゃん信者(プロフ) - むいくん、小芭内、天元様のオチを見てみたいです! (2021年8月18日 15時) (レス) id: 74c0c321e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜花 | 作成日時:2019年8月10日 20時