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二十七躍 首を突っ込む前に抜ける穴か確認しとけ ページ26

月詠がなぜ全てを知っているのか。
全ては昨日の放課後、神楽とまた子が会話していた所を月詠が偶然聞いてしまった事から始まった。

「お見舞い…、行ってみたらどうアルカ?」

不意に通りかかった教室から聞こえたその言葉。月詠は思わず反応した。

(見舞い…?確かZ組は高杉が休みじゃったのう。銀八に訊いてみるか)

そう思い、職員室に入り銀八の机に足を運ぶ。幸い職員室には月詠と銀八以外誰も居なかったので大きく開いた窓から吹き込んでくる風と共に、少し月詠は気持ちが弾んでいた。

「おい銀八。主のクラス確か高杉が休んでいたじゃろ?」

「ん?…ああ、そうだぜ。お前ンとこに健康観察ノート保健委員が持ってたろ?」

「ああ。それでさっき神楽達が見舞い行くとか何とか聞いてじゃな…」

「え、何?もしかして月詠さんそう言うことが趣味だったの!?」

「そんな訳ないじゃろ!偶然聞いてしまっただけであってだな…!」

「わーったわーった。とにかくあいつらが高杉の見舞い行くってことだろ?」

銀八は読んでいたジャンプを閉じ頭をわしわしと掻くと、懐からイチゴ飴を取り出し口に放り込んだ。

「別にいーんじゃねェの?お前が気にするような事じゃねェだろ」

「別に気にしてる訳ではありんせん。ただ高杉はわっちの中ではあまりいいイメージが無いだけで」

「それ気にしてるって言うんだぜ。でも心配いらねェって。神楽がいんなら安全だし、最近奴は落ち着いてきてるからな」

銀八の言葉に月詠は何かしら納得を覚え、「たしかにそうじゃな」と返したのだった。


「じゃ、わっちは今日早くあがる日だからもうお(いとま)するぞ」

「ああ、お疲れー」

月詠は駐車場にある車まで辿り着く間、先程の神楽とまた子の会話に思い馳せていた。

(わっちと高杉の帰りルートは同じじゃからあの二人が見舞い行くのなら遭遇するかもしれんな)

そう、月詠と高杉の家は意外にも近くであるため、帰りルートは同じ方向であった。だから、その道を通るタイミングが同じであればどうしても会ってしまうのだ。

(どうせなら乗せていってやろうか)

そんな事を考えた月詠だが、ふと校門から出ていく二人の姿が目に入ったためその考えを打ち消した。自分が首を突っ込む所ではないとも思えてきたからだ。

今日は別のルートにして帰ろうと思い、少し遠回りで車で走って暫く経った頃、通りかかった公園にたまたま目をやる。



すると、そこに数十人に囲まれた高杉の姿があった。

二十八躍 見た目で判断すると自分で真相は暴けない→←二十六躍 厨二病同士の会話はツッコミ諦めろって



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白玉(プロフ) - 面白すぎる..さすがプリン!!ww (2017年10月1日 8時) (レス) id: d7b0293ef7 (このIDを非表示/違反報告)
プリンちゃま(別垢)(プロフ) - みかんさん» みかんさん、ありがとうございます!『面白い』と評価して下さってマジで嬉しいです!!これからも応援ヨロシクお願いします★ (2017年4月8日 20時) (レス) id: 5afe51ca08 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - とっても面白かったです!沖田と神楽の所が特に面白いです!これからも更新頑張ってください!応援しています! (2017年4月8日 19時) (レス) id: 7cb491045b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:交差点プリン | 作成日時:2017年3月31日 18時

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