第四十三話 狙い *挿絵有り ページ44
淳の言葉が静かなランク戦ブースに響く。
「迅さん」
「遊真・・・・・?」
迅に声を掛けたのは彼の後輩で在る空閑 遊真。
白い癖の或る髪、真っ赤な瞳。
彼は近接する
「如何して此処に・・・くるなって云った筈だろ?」
「イイだろ?別に」迅の言葉に空閑はそう返した。
空閑は只々、ランク戦ブースの中央で立っている淳をじっと見つめていた。
.
.
.
『貴方はポートマフィアの傘下企業の社長だった
細かな精密機械を専門に作る子会社・・・
あの部屋に仕掛けられていた盗聴器は貴方の会社
で作られていた物でしょう?』
男は信じられないような目で此方を見る。
『然し、ポートマフィアから或る疑惑を向けられた
・・・・』
淳はカーディガンの
其れは一年程前の新聞記事だった。
『一年程前
ポートマフィア所有の或る建物から組織を揺るが
すような機密情報の資料が無くなる事件が有りました
まぁ表向きは別の会社の建物となっていますが』
淳は新聞記事を突き付け乍ら話を続ける。
『此の事件 疑われたのは貴方たちだった
"当時傘下企業の社長と幹部で在った貴方たちなら
其の建物がポートマフィア所有の物だと判る"
姿を偽り 記憶を操作する貴方たちの異能なら其れ
が可能だ"と』
淳の夕陽色の瞳が鈍く輝く。
『ポートマフィアに有らぬ疑いで消される訳には
いかない
そう考えた貴方たちは社の金を持ち出してヨコハマ
から逃げ出した
当然 ポートマフィアは逃げた事を肯定と捉え会社
を潰した____貴方たちの部下ごと』
目の前の男がごくりと唾を飲む。
新聞記事を畳みカーディガンの
『ポートマフィアの追ってから逃げて逃げて逃げ続
けた
幸い貴方の能力で姿を変える事ができる
貴方たちは姿を変えて逃げ続けたのでしょう?』
『先刻みたいに』淳は男の目の前に屈むと、其のまま男の頬に手を滑らせた。
彼の真っ黒な瞳と夕陽色の瞳が交差する。
『でもそんな生活も長くは続かない・・・
貴方たちが逃亡するのに使っていたお金が底を尽き
たからです』
其処で男たちが目を付けたのがボーダー。
テレビで記者会見をする様子を見た男たちは混乱に乗じて情報を盗み、他に売るか脅して金を得るか考えていた。
133人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
RAIN@元アラジンlove(プロフ) - ミリアさん» コメントありがとうございます。ワートリと文ストのクロスオーバーの話なら考えているのですが銀魂の方は大まかなストーリしか知っていないのでご期待に添えるかは分かりません。なかなか占ツクに顔を出す事が出来ませんがこれからも宜しくお願いします。 (2017年9月23日 18時) (レス) id: 5aca2d49f2 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 凄く気に入った作品で大好きですもし今後他の作品を作る予定があったらワールドトリガーとコラボかトリップか転生した黒バスかアニメKか銀魂の銀時か高杉の姉か妹の作品が読んでみたいです説明が下手ならすみませんこれからも体調にきよつけてがんばてください。 (2017年9月23日 16時) (レス) id: 14f5017be6 (このIDを非表示/違反報告)
RAIN@元アラジンlove(プロフ) - ひかるさん» コメントありがとうございます。なかなか占ツクに浮上する事ができませんが更新頑張りたいと思います。 (2017年6月17日 22時) (レス) id: 5aca2d49f2 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる - ウォォォ!続きが気になります。(>_<)更新頑張って下さい! (2017年6月17日 14時) (レス) id: c10de46325 (このIDを非表示/違反報告)
RAIN@元アラジンlove(プロフ) - ふにゃたさん» コメントありがとうございます。更新頑張りたいと思います。 (2017年4月3日 21時) (レス) id: 5aca2d49f2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雨雫 | 作成日時:2017年2月24日 23時