第四十二話 偽り ページ43
ヒュン＿＿＿
空気を切る音が聞こえる。
「＿＿＿・・・え？」
自分の頸に添えられた刃。
刃が少しばかりめり込んだ頸からは真っ赤な血がじわじわと溢れ出した。
背後からの莫大な殺気。
其処で自分は気が付いた、
『真逆＿＿＿此れにも気付かないなんて』
背後から殺気を発する淳、其の手には勿論彼女の小刀が握られている。
刃が自分の肌に傷を付けていくのを感じ乍ら、言葉を紡いだ。
「何をする・・・」
淳を横目で睨み付け、彼は云った。
淳はにこりと笑みを貼り付け頸を傾げた。
『何時迄 忍田様の"振り"をするお積もりですか？』
何時の間にか、辺りは静けさに包まれていた。
『谷崎さん』淳がそう言葉を発せば出入口にいたボーダー隊員たちは忽然と消え失せた。
出入口にいるのは迅と谷崎と城戸、そして淳に刃を突き付けられている筈の忍田の姿が有った。
谷崎の躰の周りが緑色の光に包まれている。
『『
すよね＿＿＿』
彼女の殺気は消える事が無い。
彼女の腕と小刀によって拘束された腕の中の
然し、彼女の拘束は外れない。
其れ処か、刃は更に喉に食い込んだ。
『谷崎さんの能力で辺りの景色を偽りました・・・
貴方と似た異能力です』
何者かは痛みに顔を顰める。
ゆらりと、忍田の姿だった何者かが姿を現した。
『貴方の能力は痛みを感じれば消えてしまう
そうでしょう・・・・・？』
ドサリ
拘束を解かれ男が地面に膝を付いた。
『ポートマフィアの傘下企業の元社長で在った貴方
とは一度お会いした事が有る筈です』
少し長めの黒髪を結い、草臥れたスーツを着た其の男は淳の顔を見て目を見開いた。
彼の口はパクパクと言葉を発せず終いだ。
「お お前は＿＿＿＿」
『あ 云わないでくださいね？
今の私は過去とは無関係なので』
人差し指を唇に当て、しーと彼女は笑みを浮かべた。
『谷崎さん』彼女の言葉が合図のように谷崎はこくりと頷く。
「よっと」
谷崎の能力によって現れた賢治の姿。
彼の足元には縄で縛られ気絶した男が転がっている。
男は膝を付いたまま、其の姿勢で固まった。
淳は其の様子を見ながら言葉を紡いだ。
『貴方の負けです＿＿＿＿』
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RAIN@元アラジンlove(プロフ) - ミリアさん» コメントありがとうございます。ワートリと文ストのクロスオーバーの話なら考えているのですが銀魂の方は大まかなストーリしか知っていないのでご期待に添えるかは分かりません。なかなか占ツクに顔を出す事が出来ませんがこれからも宜しくお願いします。 (2017年9月23日 18時) (
レス) id: 5aca2d49f2 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 凄く気に入った作品で大好きですもし今後他の作品を作る予定があったらワールドトリガーとコラボかトリップか転生した黒バスかアニメKか銀魂の銀時か高杉の姉か妹の作品が読んでみたいです説明が下手ならすみませんこれからも体調にきよつけてがんばてください。 (2017年9月23日 16時) (レス) id: 14f5017be6 (このIDを非表示/違反報告)
RAIN@元アラジンlove(プロフ) - ひかるさん» コメントありがとうございます。なかなか占ツクに浮上する事ができませんが更新頑張りたいと思います。 (2017年6月17日 22時) (レス) id: 5aca2d49f2 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる - ｳｫｫｫ！続きが気になります。(>_<)更新頑張って下さい！ (2017年6月17日 14時) (レス) id: c10de46325 (このIDを非表示/違反報告)
RAIN@元アラジンlove(プロフ) - ふにゃたさん» コメントありがとうございます。更新頑張りたいと思います。 (2017年4月3日 21時) (レス) id: 5aca2d49f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨雫 | 作成日時：2017年2月24日 23時
