【ワールドトリガー】探偵社の銀髪さん。【文豪ストレイドッグス】

第十四話 太刀川隊と銀髪さん ページ15

「に 二十二ー！？」


部屋中に驚きの声が響き渡る。

部屋にいた少年少女は信じられなさそうに瞬きをした。


「二十二！？おれてっきり同い歳位だと・・・！」

「太刀川さんよりも年上なんだ〜」


興味深々に此方を見てくるので少し苦笑いしながら云う。


『貴方方の名前を教えて頂けないでしょうか？』


『年齢よりも若く見られる事は多いですね』と云う言葉も添えて。

淳の言葉に出水は「そうですね」と敬語を使い云う。


如何やらその辺は太刀川より確りしているらしい。


「おれの名前は出水 公平って云います

太刀川隊の射手(シューター)やってます」

『射手？』


聞いた事の無い言葉に頸を傾げる。

太刀川が隣で「ボーダーのポジションの一つだ」と教えてくれた。


「ボクは唯我 尊です

一応銃手(ガンナー)です」


チラリと太刀川を見れば「銃手もポジションの一つな」と軽快に笑った。


「国近 柚宇です 宜しくね〜」


ゆっくりとした口調でそう云う国近、太刀川は「うちの隊のオペレータだ！」と自慢気に云った。


『判りました 有難うございます』


にこりと笑みを浮かべた後、少し困った様に眉を下げる。


『私 敦さんの処に戻りたいのですが・・・・・

調べなくてはいけない事も或りますし』


彼女の髪飾り(バレッタ)がきらりと輝いた。

困り顔の淳を見て出水は思い出したように云った。


「そう云えば先刻(さっき)武装探偵社で働いて
るって云ってましたね」


「ボーダーに何の用できたんです？」出水は訊く。

淳からは若干笑みが消え、『潜入捜査です』と云った。


「潜入捜査？ボーダーに？」


出水たちは頸を傾げた。


『はい

先日此方で起こった機密情報漏洩の件についてボー
ダーに潜入し捜査をしています

まぁ今の処捜査と云う捜査はできていないのですが
・・・・・』


意味有り気な視線に出水は状況を厭でも理解した。うちの隊長の所為だ、と。


「太刀川さーん 解放したら如何ですか？

石川さん困ってますよ」


出水の言葉に太刀川は「厭だな！」と叫んだ。

出水はぷるぷると震え、軈(やが)て諦めたようにはぁと溜息をついた。


「・・・済みません ウチの隊長が」


出水の言葉に淳は『否 大丈夫ですよ』と笑みを浮かべた。


『流石に太刀川様の為にならないので私がやる訳
には行きませんが

助言(アドヴァイス)なら致しましょう』

第十五話 助言→←第十三話 誘拐容疑

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す