♛︎episode118＿＿様子 ページ22
✘
「本当に、ごめん!!」
──試合前。チームXの前で頭を下げた。
謝罪した私に対して皆は色々優しい言葉をかけてくれたけど、その顔は絶望していた。結局馬狼はミーティングに参加していない。もしかしたら、って淡い期待を抱いてたけど やっぱり私の言葉は響いてなかった。
「(力になってあげられなかった)」
全身で溜め息を吐いて、何もない壁を見る。零れた溜め息がさらに自分の能力のなさを実感させているような気がした。 部屋を出る直前に聞こえた「こうなったら俺たちだけでパス繋いで、馬狼にボールを回さないようにしよう」選手の言葉が頭を駆け巡る。
チームXの状況は、想像以上に深刻だ。
────…………
「それに比べて、このチームは」
あまりの煩さに耳を塞いだ。ここはチームVのミーティングルーム。前を通りかかったついでに様子を覗きに来てみたのだけど、チームXとは別の意味で心配になる光景を目の当たりにしてしまった。
「60−0の気持ちで勝つぞチームV！」
「ウオォォォ!!」
「高級安眠ベッド獲得するぞぉ!!」
「俺も安眠！」
「俺もぐっすり!!」
玲王の掛け声一つで、選手達が飢えた獣のように目をギラつかせて叫び散らかす。まさに混沌。さっきからずっとこの調子だ。次第に「安眠」コールが始まって恐怖すら感じる。とりあえず、影響受けてなさそうな凪に話を聞くことにした。
「凪、なにあれ」
「んー。御影教のレオ教祖」
「……頭大丈夫？」
「俺は正常」
玲王の人心掌握も ここまでいくと狂気だ。だけど凪には見慣れた光景みたいで、呑気にゲームをしてる。チラッと画面を盗み見た。またあの過激なアプリだ。好きだよなぁ、凪。
「ねぇ
「ヤダ」
「えー……絶対バズるのに」
「投稿する前提で話すのやめろ」
変わらず視線を宗教団体に向けたまま そんな言葉を交わし合う。下手クソ系実況者で売ろうよ、とか、編集は面倒臭いから
「あ！鬼！返せ俺のスマホ」
「試合前にゲームをするもんじゃありません！」
「なにその口調。お母さんかよ。いいから返せ！」
立ち上がった凪が 私からスマホを取り返そうと右へ左へ移動する。一方で私は 胸元でスマホを抱いたまま凪とは逆方向を向き続る。その時、ふと、視界の端で剣城と玲王が真剣に話し合ってる姿が見えたから思わず動きを止めた。
──あ、スマホ奪い返された。
♛︎episode119＿＿芽→←episode117＿＿権化
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はもに(プロフ) - かっぱさん» かっぱさん、はじめまして！励みのコメントありがとうございます。一番なんてお言葉頂けて感無量です、、❕これからもご期待に添えられますよう頑張りますᵕ̈* (2023年2月20日 0時) (
レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
かっぱ - このお話本当に大好きで、一番気にいってます♡これからも応援してますね!! (2023年2月19日 21時) (レス) @page49 id: 3275caf583 (このIDを非表示/違反報告)
はもに(プロフ) - 七子さん» 七子ちゃん、感想投げてくれてありがとう❕ ちょっとドギマギの三角関係ではあるけれど、話の落とし所はちゃんと決めてるので見守ってもらえると嬉しいᵕ̈* いつも応援してくれて励みもらってます！これからもよろしくね❣️ (2023年2月17日 0時) (レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
七子(プロフ) - 潔が好き⁈⁈⁈そんなの…そんなのあんまりよ‼︎二次創作でレオと存分にイチャつかせてやるんだから（現実逃避） (2023年2月15日 21時) (レス) @page35 id: 749c6d74de (このIDを非表示/違反報告)
はもに(プロフ) - 凛香奈さん» 凛香奈さん、初めまして！繰り返し読んでいただけてるという事実に感極まってしまいました🥲ここ最近更新の時間帯が不定期ですが、引き続き頑張っていきたいと思います！応援ありがとうございます🙇♂️とても励みになりました！ (2023年2月13日 0時) (レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はもに | 作成日時：2023年2月7日 18時
