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132話 ページ43
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「3対1か……そう、甘くはないな」
委員長のお兄さんの話を聞いたとき、ずっと委員長のことが気になっていた。
自分の家族が傷つく恐怖、不安、絶望、憎悪。
誰よりも、その気持ちがわかるから。
一人で抱えるには本当に重すぎる。
私だって、何度も潰されかけ、前が見えなくなりそうになった。
最初は笑顔になんかなれやしなかった。
けど、電気が、電気のお母さんがお父さんとお母さんの分まで一緒にいてくれたから。
焦凍が受け止めてくれたから。
だからこうやって立って、歩いて、ヒーローを目指せてる。
一人で全部は抱えられないんだよ、委員長。
頼ってよ、委員長。……友達じゃん。
圧倒的スピードでデクくんに襲いかかるヒーロー殺し。
さっきまでの動きと、全然違う！
デクくんの足が切られた。
でも、気引き付けてくれたおかげでヒーロー殺しの間合いはがら空き……！
【雷獣】
獣の姿をした雷がヒーロー殺しへと向かう。
が、間一髪でそれを避けられる。
これ避けるとか聞いたことないんですけど。
「……やめて、くれ……」
委員長の訴えが耳に入る。
わかるよ。辛いよね。
自分のせいで誰かが傷つくのは。
怖いよね。
それで誰かが死んでしまったらって思うと。
でも、私は委員長にもっかい笑って欲しいから。
「『やめてほしけりゃ立て！！！』」
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作者名：オクラ | 作成日時：2019年7月12日 8時
