127話 ページ38
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「よし、急ぐぞ」
『ちょい待ち。焦凍、体に氷張れる？』
「……出来ねえことはねえが」
『じゃ、張ってちょーよ』
焦凍は何か思う節があったのか、すぐに薄く、自身の体を氷で張ってくれた。
『まぁ、氷も絶縁体ではないけど電気は流れにくくなるからね』
「おい、何してんだ」
『え？担いでる』
焦凍を俵担ぎにし、全身に雷を纏う。
氷を張ってもらったのは少しでも焦凍に行く電気を断ち切ってもらうため。
「流石に男おぶるのはどうなんだ」
『男一人くらい担げるわ！
それに、普通に走るよりこっちのが圧倒的に着くの早いでしょ！』
納得いってないって顔しないで、焦凍。
緊急事態なんだからしょうがないでしょ。
『超特急、雷風列車発進しまーす！』
「おい、こんな時にバカ言ってんじゃねえ？！？！」
あ、すまん焦凍。
喋ってる途中に走り始めちゃった。舌切ってない？
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轟 side
『超特急、雷風列車発進しまーす！』
「おい、こんな時にバカ言ってんじゃねえ？！？！」
速えな。
視界の景色が変わるスピードが速すぎて何処にいるのかわからねえ。
というか、景色が全部残像で線に見える。
これが普段、Aの見てる景色か。
担がれてんのには不満しかねえが。
『はーい、そろそろ着きますよー。
あ、今喋ったら舌切りかねないから返事は大丈夫』
走り始めて3分も経ってねえのに、もうか。
とか思ってる内に着きやがった。バカ速えな。
『ビンゴ。いた』
Aの指さす方にはヒーロー殺しのようなナリをしたやつとプロヒーローらしき人の姿。
そして、緑谷と＿＿＿＿＿＿＿＿＿飯田。
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作者名：オクラ | 作成日時：2019年7月12日 8時
