ep.1 ページ3
〜Aside〜
ギィ、ゴトリ−−。何かが軋む音が私の耳に聞こえた。嗚呼、もう朝なのだろうか。
?「やべぇ。そろそろ人がきちまうゾ。早いところ制服を……」
そんな不思議な少し高い声が聞こえた。……可笑しい。私のお母様とお父様は、決して私の部屋に来たことはない。
それに、こんな声ではない。初めて聞く知らない声だ。そんなことを、思っているが視界は暗く音は次第にどんどん大きくなっていく。
?「うーん!!!この蓋、重いんだゾ。こうなったら…………奥の手だ!ふな゙〜〜〜〜それっ!」
そんな声の後に、ぶわりと青い炎が視界を埋め尽くした。それに慌てて、ぱちりと目を見開き炎の原因を探す。
貴「っ……」
?「さてさて、お目当ての……。って、ギャーーーーーー!!!!オマエ、なんでもう起きてるんだ!?」
そこには、ふわふわとした耳が燃えているネコ?狸?のような生き物が喋っていた。
貴「…しゃべる狸さん……?」
グ「誰が狸じゃーーーーー!!!!オレ様はグリム様なんだゾ!」
そう言い、少し怒ったように喋る狸さん?もとい、グリム様が私を見てきた。
グ「まあいい。そこのニンゲン!オレ様にその服をよこすんだゾ!」
貴「え、服……?」
そう、グリム様?に言われて自分の服を見るが着ているのはいつも通りのボロボロのシャツ。……だが、自分の膝になぜか見慣れない綺麗な服が畳んで置かれていた。
グ「さもなくば……丸焼きだ!」
そう、私が驚いているといつの間にかグリム様?はさっき見た青い炎をぶわっと吹き出した。それを見て、私の頭が「逃げろ」と言うように警鐘を鳴らす。
すると咄嗟に体は、この小さなグリム様と呼ばれる存在から逃げるべく細い足はタタッと走り出していた。
貴「はっ……!」
タッタッタッ、と無我夢中でよく分からない場所を駆け抜けて行く。−−きっと、これは夢なのだ。だから、グリム様という狸さんに丸焼きにされそうなんだ。
そう思い、一心に広くて大きな建物を走る。途中、外が見える場所や広いお部屋や広い中庭が見えた。
貴「うっ、ケホッ、ケホッ……」
あまり、外にも出ずこんなに長く走ったことも無かったため私はすぐに息が上がってしまった。そして私が着いたのは、なぜかフワフワと本が宙に浮く部屋だった。
……そう驚いて、立ち止まったのが悪かったのだ。
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ラム - 続きが気になる (2020年4月18日 17時) (レス) id: 9e05ed3410 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴ飴 - コロナに気をつけながら、更新頑張ってください! (2020年4月10日 19時) (レス) id: dcd6ff7333 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:千本桜 | 作成日時:2020年4月9日 22時