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21話・イライラ ページ22

夕方になり、夕食を何処かで食べる事になった。



料理が物凄く豪華だ。
いっぱい食べるぞー。

生憎、幽霊だから食べても食べても、太らないのだ。

別に、食事を抜いても生きれる。
逆に、どれだけ食べても胃は満たされないのだ。





野坂「よくそんなに食べれるね。」

『う?だっで…!私……、んぐっ……、幽霊ですから!』

野坂「あ、そう。」



無愛想な返事をされてしまった。
聞いてきたのは、そっちだろって言いたくなったが、こらえた。




それにしても、皆楽しんでるなーーー。


まだ馴染んでない私自信も、悪いと思ってる。



けれども……。



また1つ……1つずつ自分が食べた料理の皿が積まれて行く。

何か食べ物を口にしてないと、落ち着かないと言うか。

イライラすると言うか。


美味しいって言うか……。

どんどんと完食していく自分。
気づかない内に、結構の量の料理を食べた。


周りの皆は、ドン引き状態。



そして、ガタガタの皿が揺れ出す。

積みすぎたのだ。


『そろそろ食べるのやめにしないと……後戻り出来なくなる………。』


そういって、今食べ終わった皿を重ねると、案の定ガタっと、横に傾き始めた。


それも、私の方向へ___。



最初は、ゆっくりだったように見えたが、だんだんに落ちるスピードが早まる。

私が気付いた時は、遅かった___。




ガシャンッ!と言う音が響きわたる。

怖くなり目を瞑っていたが、痛みも何も感じられない。

微かに感じる人の体温。

そして、いい匂い。


うっすらと目を開ける。


最初に聞こえた言葉。






「大丈夫?」








驚きのあまり声が出なかった。

けれども、この声は……。





『の……野…坂……くん……?』




顔を上げ、しっかりと視野に野坂くんの顔が見える。

そして、頬にポツリと何かが落ちる。


怪我してる___。



『顔……!!!』

野坂「これぐらい大丈夫だよ。」

『駄目。駄目だよ……!!何で私を庇ったのっ……!馬鹿っ……。私は、幽霊……!!あのまま当たってても死なないっ……!!!ちゃんと考えてよ……!!!』


私は何よりも心配だった。

顔に傷が残ったらと、必死だった。



野坂「君の方がよっぽど馬鹿だよ___。」

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作者名: | 作成日時:2019年4月30日 12時

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